ブックワームのひとりごと

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「刀剣乱舞-ONLINE-」は何がすごいのか?~5年目間近の神々の箱庭を振り返る~

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刀剣乱舞二周年記念祝画【書籍】

気づいたら、刀剣乱舞ももうすぐ5周年。すぐ飽きるだろうと思って始めたのに、休み休みながらもプレイを続けています。

いや正直ゲーム性がないのは言い訳できないし、私もジャンル外の人に説明するときは「刀版ねこあつめ」と言っているのですが、それでも5年間プレイし続けています。

 それはなぜなのか? そういえば、このブログできちんと刀剣乱舞への愛を語ったことがないなと思い、5周年前にまとめてみました。

以下、「刀剣乱舞」と記述するときは基本的にゲーム版「刀剣乱舞-ONLINE-」を指します。

 

乙女ゲームでもBLゲームでもない「刀剣乱舞」

まず特筆すべきは「刀剣乱舞は乙女ゲームでもBLゲームでもない」、ということです。

その話に入る前に説明しておかなければならないのですが、刀剣乱舞というのは二次創作を前提としたゲームです。

ニトロプラスの著作物転載ガイドラインに刀剣乱舞のページがあるくらいです。

『刀剣乱舞-ONLINE-』二次創作活動に関してよくお問い合わせいただくご質問|ニトロプラス Nitroplus

 

 

刀剣男士たちはプレイヤーである審神者に友好的ではありますが、基本的に恋愛感情は向けて来ません。

審神者を(冗談交じりで)口説こうとしてくる大般若長光、行きすぎなくらいの忠誠心をささげてくるへし切長谷部など、危ういキャラもいますが、それでも「道具から人への愛情」を超えることはありません。

刀剣乱舞-ONLINE- タペストリー 内番 69 大般若長光

↑彼が大般若長光。

ついでに言うとプレイヤーである審神者の性別も明示されてはおらず、キャラクターは審神者の性別を固定しない話し方をします。

 

それと同時に、和泉守兼定と堀川国広、髭切と膝丸と、ニコイチで扱われる刀であっても、極端に作中で贔屓されることはありません。公式で仲良しであっても、そのキャラとばかりしゃべっている、みたいなことには基本的になりません。

(ただこの話はゲームの中であって、メディアミックスやグッズなどでは贔屓される組み合わせはある)

例として顕著なのは前述したへし切長谷部と燭台切光忠の組み合わせで、このふたりはかなり人気のあるコンビである(湾曲表現)にも関わらず接点がせりふひとつしかない。逆に天然なのかなと疑います。節操のない公式だったらじゃんじゃんせりふを実装するだろうに……。

 

つまり刀剣乱舞においては、あらゆるカップリングが幻想であり、平等なんですよ。それはカップリング戦争からの解放です。遊びの中では誰と誰をくっつけてもいいということ。二次創作をやらない人にはわからないかもしれないんですが、これは最高に気楽。

 

シナリオが少なく、どの順番で見ても大丈夫な「刀剣乱舞」

刀剣乱舞には「回想」と呼ばれる短いシナリオがあり、特定の刀剣男士を組み合わせて所定の戦場に出陣すると見ることができます。

それは一部を除いてどの順番で見ても大丈夫であり、内容もかなり短いです。

欠点では? と思うかもしれませんが意外とそうとも言い切れません。シナリオが少ないことで、年単位でプレイを休んでいても、ゲームをやりたくなったらすぐに戻れるからです。

しばらくプレイしてなかったから追いつけない、ということが刀剣乱舞には基本的にありません。現に好きなイベントだけ参加するユーザー、推しに関するキャラが出たら復帰するユーザー、苦手なイベントはサボるユーザー、とのんびりプレイしているファンの割合が多いです。

例外的に「特命調査 文久土佐藩」にはちゃんとストーリーがありましたが、これだってシナリオを読まなければ続きがわからない、ということはありません。

 

「刀剣乱舞」は射幸心をあおりすぎない

刀剣乱舞には「鍛刀」と呼ばれるキャラ召喚システムがあります。任意の資材の数を入力して、鍛刀するとキャラクターが出てきます。わかりやすく言うと艦隊これくしょんと同じシステム。

実質的にはガチャのようなシステムですが、資材は攻略による任務報酬や遠征によって増やせるので、無課金でも回せます。出るかどうかは別として回すことならプレイヤー全員にできる。

乱舞レベル(同じキャラクターを重ねると新しいボイスが聞けるシステム)実装によって同じキャラクターを複数入手する必要が出てきましたが、それだって重ねないとキャラのことがまったくわからない、ということはないし。

 

また、たとえ鍛刀イベントで入手できなかったとしても、将来的には恒常的に入手できる手段が実装されます。気長にやりさえすれば、チャンスはあるんですよね。

年始にはシールを集めて任意のキャラクターを得られるイベント、俗称「パン祭り」があるので少なくとも好きなキャラクター一振りは入手可能です。

 

……でも、廃課金する人ももちろんいるんですけどね。少なくとも「廃課金しなければファンじゃない」みたいな雰囲気ではないので、そこが救いです。

 

箱庭としての「刀剣乱舞」

ねこあつめ

私が「刀版ねこあつめ」と言っているのは揶揄の意味だけではなくて、刀剣乱舞は育成ゲームの皮をかぶった箱庭ゲームだと思っています。

 

「きみだけの本丸を作ろう! 好きなキャラ同士を内番(仕事当番みたいなシステム)させてもいいし、気に入ったら極(進化みたいなもの)にしてもいいし、しなくてもいい。イベントは参加してもしなくてもいい。出陣部隊にネタをこめるのもいい。遠征だけ回していてもいい。すべての回想を見なくてもゲームにはついていけるから気にしなくていいよ!」

 

刀剣男士という人形と本丸という舞台を与えられ、そこで永遠に遊んでいられる。ひとり遊び大好き人間のためのゲーム、それが刀剣乱舞です。

かなりの人数が飽きて去っていくけれど、逆にひとり遊び大好き人間は刀剣乱舞から抜けられません。こんなに自由に遊ばせてくれるジャンルは他にそうないからです。

だから私は、今後ものんびりとプレイを続けていくでしょう。

 

まとめ

 不満なところは正直結構あるのですが、やっぱり私は刀剣乱舞が好きです。大好きだ! だから今後もまだまだプレイしていくと思います。

本当にストーリーが少ないので、新規の人にはどう勧めていいのかわからないところがあるけれど……。行間を好き勝手に妄想したい! のびのび二次創作がやりたい! という人には楽しいんじゃないでしょうか。

というわけで、今後も「刀剣乱舞-ONLINE-」をよろしくお願いいたします!

 

刀剣乱舞絢爛図録(特典なし)

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卓上 刀剣乱舞-ONLINE- 2020年 カレンダー 卓上 CL-802

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