ブックワームのひとりごと

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足手まといヒロインをストレスなく連れ歩く離れ業―安里アサト『86―エイティシックス―Ep.3―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<下>』

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86―エイティシックス―Ep.3 ―ラン・スルー・ザ・バトルフロント―〈下〉 (電撃文庫)

今日の更新は、『86―エイティシックス―Ep.3―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<下>』です。タイトル長え。

 

あらすじ・概要

ギアーデ連邦で戦場に戻ったエイティシックスたちは、巨大な電磁化速砲を擁した<レギオン>と対峙する。それは彼らのマスコット、フレデリカのかつての従者だった。戦いを通して、シンは己の虚無に気付く……。

 

 

どうしてここにいるのか? に対する答えを探して

 こんなに「足手まといのヒロインをストレスなく連れていく」作品があっただろうか……?

ちょっと特殊能力があるとはいえ、何の戦闘力もないヒロインを戦場で連れまわし、かつ物語としてきちんと整合性が保たれているという離れ業をやっています。

これSNSでしょっちゅう批判されがちの展開なんだけれど、能力のある人ならあっさり面白く描けてしまうんですね。感動しました。

 

物語としては、生きる目的を失った人間たちの話でした。

やりたいこともなりたいものもなく、ただ戦場に身を投じるシンと、民主化されたあとの皇族は邪魔なだけなのをわかっているフレデリカ。「なぜここにいるのか」と疑問に思ってしまうふたりが何とか生きる目的を見つけていきます。

この上下巻にはレーナは少ししか出てこないんですが、それでも彼女との出会いがシンの心の支えになっているところがよかったです。あの時一緒に戦った記憶が、シンの背中を押しているんですよね……。愛しい。

 

相変わらずどう幸せになればいいのかわからないハードな内容ですが、最後にはみんなやりたいことをして暮らせればいいですね。そう思える回でした。

エイティシックスたちが戦い以外の意味を見出す人生でありますように。

 

『86―エイティシックス―Ep.3』まとめ

ハードで切ないけれどちゃんと希望もある、優しい話でした。

また少しずつ続きを読んでいきたいですね。

 

 

86―エイティシックス―(1) (ヤングガンガンコミックス)

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  • 作者: 安里アサト,吉原基貴,しらび,I-IV
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  • 発売日: 2018/10/10
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