発達障害者として障害者枠で雇用され、働いて1年になりました。労働は面倒くさいけど、生活の質は確実に上がりました。
発達障害者と雇用というと暗い話題が多いので、今日は就職してよかったことについて語ってみようと思います。
1.安定収入を得た
何よりもまず安定収入を得たことが大きいです。
あたりまえ体操みたいな感想なんですけどやっぱりこれが一番。親のすねをかじる必要がなくなったのは大きいです。
お金があれば好きな本も買えるしゲームも買える。本屋で本を手に取って値段を見て元に戻す、みたいな状況がなくなるのは大変ありがたいです。
好きなものが買えるだけじゃなくて、暮らしやすいよう時短グッズを買ったり、健康維持のためのサプリメントを買ったり、生活の質も上がりました。
2.体力がついた
働く前に比べて本当に体力がつきました。今の職場で働く前は7時間も働くとは思わなかったです。
しかし無理なく体力がついたのは、4時間→6時間→7時間と段階的に労働時間を長くしていけたからだと思います。
やはりどうにも環境の変化に弱いので、徐々に慣らしていかないと適応できないんですよね。そこを配慮してもらえてよかったです。
3.コミュニケーション力が上がった
これはちょっと不本意なところもあるんですけれど、働いてコミュニケーション力が上がりました。
なぜ不本意かというと、入って1ヶ月で次に入ってきた障害者雇用の人の面倒を見させられたからです。
私は後輩を育てることに喜びを感じるタイプではないので、めんどくせえ~という気持ちが今でも強いです。でも、そんなこと言われても後輩は困ると思うので、オープンにはしませんが。
しかしそのおかげでよく知らない人と話したり質問を交わしたりする度胸がついたわけで、悪いことばかりではなかったんですけどね。
4.将来のことを考えられるようになった
毎日のことを考えるのが背一杯だった自分が、1年後、5年後のことを考えられるようになりました。
障害者雇用とはいえ非正規だから3年以内にスキルアップして非正規切りに備えようとか、いつか転職活動するときに備えて貯金をしておこうとか、そういう「備え」を暗くならずにできるようになりました。
定期収入があれば漠然とした不安に具体的な対処ができるようになる。これは大きな進歩だと思います。
5.福利厚生を利用できた
就職することによって、会社の福利厚生を利用できるようになりました。これはかなり便利でした。
ホテルは割引で予約が取れるし、NHKカルチャーの入会費はタダになりました。それからインフルエンザの予防接種も補助金が返ってきて実質無料。
就職して福利厚生の科目にそれがなければやらなかったことも多いので、いいきっかけになりました。
6.障害のことを隠すストレスがない
これはオープンで働いてよかったことなんですが、発達障害があることを隠す必要がないのは本当に気楽です。
クローズドだと疲れていて体調の悪いときもいろいろ言い方を考えなければいけないけれど、「話しすぎて気疲れしてしまった」「仕事が立て込んでいて混乱した」ということを素直に話せるのは大きいです。
隠さなくていいから、疲れたときは疲れたって言えるしひとりになりたいときも「障害だから」で済むのでいいんですよね。
もちろん仕事だからわがままばかりは言えないけれど、口にできるというだけでもありがたいです。
以上です。世間ではネガティブな話題ばかり取り上げられがちだけれど、前向きな情報も読んでやりたいことを見失わないでほしいです。
働くのは面倒くさいけれど、それでも悪くないですよ。