ブックワームのひとりごと

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百合に限りなく近い百合否定映画―『思い出のマーニー』

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あらすじ・概要

札幌にいた杏奈はぜんそくの治療のため、湖の側の家に預けられることになった。杏奈はそこで、マーニーという不思議な女の子に出会う。湿地を見渡す大きな洋館、湿っ地屋敷に住んでいるという彼女は、杏奈と仲良くなる。しかし、マーニーの素性には謎が多く……。

 

こんな人におすすめ

  • 北海道の美しい自然を見たい人
  • 女の子がキャッキャウフフするのが好きな人
  • コミュ障に友達ができる話が好きな人。

 

全然百合じゃないじゃん?

いや、百合って聞いたけれど全然百合ではないですよね。もちろん、女の子同士の強い感情はそこにあるけど。なぜかというと、「間に男がいる」ので。

その理由はネタバレ感想部分で述べるとして、映画としてはきれいにまとまった作品でした。

血のつながらない両親と暮らしている杏奈は、あることから精神的に不安定になり、同世代の子となじめません。ぜんそくもどうやらストレスが原因らしい。そんな杏奈が、マーニーと出会うことによって少しずつ世の中と関われるようになっていきます。

友達のいない女の子に友達ができる話が好きなのでまずストーリーラインが好きでした。最初のはらはらするような展開から、ラストシーンでほっとして、杏奈の親になった気分です。子どものいない私ですらそうなのだから、子どもがいる人はもっと保護者達に感情移入しそうですね。

 

◎ここからネタバレ◎

 

作品の最後の方で、マーニーは杏奈の祖母であり、マーニーとの体験は幼いころ杏奈が聞かされたマーニーの過去と同じであることがわかります。

マーニーが杏奈のことを幼馴染の「和彦」と呼ぶシーンがいくつかあります。つまり、杏奈はマーニーと和彦の過去を和彦に成り代わって追体験しているにすぎなかったのです。

つまりいくら百合っぽいシーンがあったとしても、マーニーがぞっこんに惚れているのは夫の和彦であって、杏奈ではない、という話でした。

ね、百合ではないでしょ? 世の中に女同士が仲良くしてさえいれば百合認定するタイプの層がいることは知っていますが……私はそうは思いません。

むしろこれは百合と思ったら百合じゃなかったという百合否定映画ですよね。私は百合じゃなくても好きなので面白かったです。

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思い出のマーニー〈上〉 (岩波少年文庫)

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