ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

設定にツッコミどころが多すぎるが映像とジャイアンはよかった―『映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生』

このブログには広告・アフィリエイトのリンクが含まれます。

映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生

 

あらすじ・概要

ドラえもんの道具を使って家出をすることにしたのび太だったが、どこに行っても土地の所有者がおり、追い出されてしまう。仲間たちもそれぞれ悩みを抱えて家出をすることにした。ドラえもん一行は人間が住み着く前の日本に向かい、そこに自分たちの居場所を作ろうとする。

 

生命倫理にツッコミどころはありつつ映像とジャイアンはいい

旧バージョンは未視聴。おそらくそのバージョンからそうなんだろうと思うんですが、設定やキャラクターの行動にツッコミどころがありすぎます。

ネタバレを含む感想なので見たい人だけスクロールしてください。

 

 

まず今回の敵は歴史を改変しようとする時空犯罪者なので、ドラえもんサイドはそれを否定する立場を取っています。しかしドラえもんは古代人の少年ククルを助けて日本に連れてきて集落を作らせようとしたり、過去人の目の前でじゃんじゃんひみつ道具を使って助けたりします。それはいいんだ?

それからのび太がストーリーの中でひみつ道具を使って合成獣を作るんですが、その合成獣の扱いがかわいそうです。途中で置き去りにされるわ最後は動物園に送られるわ。生命倫理を何だと思っているんですか? しかも何となくいい話っぽく終わるし。

 

と、ツッコみどころは多かったのですが、面白いと思う部分も多かったです。ひみつ道具を使ったバトルシーンはかっこよかったですし、3DCGの使い方も自然でした

カメラワークがきれいで見ていて気持ちよかったです。最後ののび太がペガたちでドラえもんを助けに行くシーンの躍動感は本当に素敵でした。

 

それから今回はジャイアンの描き方がよかったですね。ジャイアンは母親に奴隷のような扱いをされたことから家出をするのですが、この設定が何度もストーリーの中で効いてきます。スネ夫やしずかちゃんが愛ゆえの束縛を親から受けている一方で、ジャイアンだけ児童労働の境遇なのはちょっと苦しかったです。

 

ストーリーのツッコミどころは多いけれど映像がよかったのと、ジャイアンがよかったので何だかんだ結構楽しめてしまいました。あまり深く考えずに見る分にはいいかも。