ブックワームのひとりごと

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白戸ミフル『乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話』感想

乳がんステージ4だった私が、それでも合コンに行きまくって救われた話

 

あらすじ・概要

運命の男性を探して合コンを繰り返していた著者は、ある日胸にしこりを発見。乳がんと診断された。抗がん剤治療が開始され、著者は髪の毛が抜け副作用に苦しむ。しかし、合コンに通うのはやめてはいなかった。恋愛相手を探す女性が病気をきっかけに人生を見つめなおすコミックエッセイ。

 

不真面目な患者だからこそ描ける話がある

私は比較的貞操観念が高いタイプなので、しょっちゅう合コンで飲んでは男性たちを品定めする著者にイラっとくるところも多かったです。

特に、オタクっぽいけどいい人を「男性として見られないから」と振るところは男性がかわいそうだろ! と思いました。

 

しかし、がんをきっかけに変わっていく価値観がしっかり描かれているので、私自身の価値観が違っても何だか嫌いになれないところもあります。

たとえば著者は抗がん剤治療の副作用で髪の毛が抜けるけれど、手足のムダ毛もつるつるになるんですね。ある意味見た目がよくなってしまいます。ウィッグもおしゃれなものを付け替えて、病気でありながらファッションを楽しみます。それに喜ぶと同時に、著者はふと思うんです。「健康かどうかは見た目からはわからない」と。

元気そうに道行くあの人が、もしかしたら病気かもしれない。そういう可能性を知ってしまった。これは確かに人生が変わるでしょう。

 

がん患者なのにタバコ吸ったりお酒飲んだり旅行に行ったり、あまりお行儀のいい患者とは言えないのですが、そういう著者だからこそ説得力のあるシーンも多かったです。

真面目な人にはおすすめしませんが、「こういうのもありかな」と思えれば心が楽になりそうです。