あらすじ・概要
刀の付喪神が人の形をとって戦う「刀剣男士」。彼らのご飯風景をアンソロジーとして制作。ほのぼのなご飯風景から、トンチキ食事ギャグまで、多様で楽しい食事生活を収録。
外れていても個性があるものを読みたい
最近あまり二次創作を読めておらず、何だかキャラクターに対する自分の価値観が煮詰まってきた気がするな……と思って手始めに公式アンソロジーを買ってみました。同人誌でもいいんですが、公式と出版社にお金が入る方がいいと思ったので。
読んでいて気づいたのは、私はあまり原作の行動や設定をなぞるだけの作品には興味がないこと。ちょっとキャラクターが外れていても作者の独自性を持っている作品の方が好きです。原作通りのキャラが見たければゲームにログインして近侍の頭をクリックすればいいですしね。
そもそもご飯ものの作品にそこまで興味がないので、ただただ食べ物を食べさせている話にはあまりぴんとこなかったです。
以下、面白かった話です。
『自己責任おむすび』七生
肥前忠広と山姥切国広がその場にあるものでおにぎりを作る話。肥前忠広の話が読みたかったのでこれ目当てでした。
山姥切国広が食いしん坊で笑うし何だかんだ流される肥前もかわいい。ちょい役の山姥切長義の立ち位置もよかったです。
『薬研とタイ』ガム
薬研藤四郎が魚を焼く話。with乱と厚。
2ページ目から「あ、これギャグだな」と気付く作品。謎の疾走感があって結構好きです。
オチらしいオチがないけどこれはこれでありかなと思えてきました。
『修行の成果』こめ助
御手杵(極)が修行の知識を使って蜻蛉切に料理を振る舞う話。
これがこのアンソロジーで一番好きです。トンチキすぎるだろ……! 槍で魚釣ってるのもどうかと思うし遡行軍が張り合ってくるのも笑うしラストの蜻蛉切の感想もおかしい。
好き嫌いの分かれる話だと思うけど私はすごく好きです。
『海千里山千里』ゆとと
祢々切丸が千代金丸に海を見せてやりたいと奔走する話。
南海太郎朝尊が出てくるのでポイント高い(好きだから)。ボケ方もかわいいです。
ストーリーもかわいくて好きです。