あらすじ・概要
野球進学のために親元を離れた高校生、雪隆のマンションに、記憶喪失の宇宙人を名乗る男がいた。自由すぎる彼のせいで、雪隆はトラブルに巻き込まれることに。稀代のトラブルメーカーでいたずら者の「バカ王子」をテーマにしたSFコメディシリーズ。
ベタを否定するギャグ漫画
久しぶりに読むとギャグに古い部分が多いですね。時事ネタとか、女性の扱いとか。
ギャグセンスってすぐに古くなるよなあと再確認しました。
ただやっぱり漫画としてはめちゃくちゃ面白いです。予測のつかない展開でありながら、「面白さ」という期待は裏切りません。わかりやすい王道展開を拒み、何度も読者を騙しながら、納得のオチへ持っていきます。
どこまでもベタを拒むひねくれた内容ではありますが、そこが私みたいにひねくれた人間には心地いいんですよね。
あと著者の女性の描き方が好きなんですよね。基本的にベタなヒロイン像は描かないし、男にもめったに媚びません。媚びることがあっても、媚びることを武器にしている女性が多いです。マクバク族のサキ王女はその極みで、クラフトの前では庶民的な女性を演じつつも、裏では種族の本能に忠実な、戦闘力高い女性であることがわかります。
こういう男に都合の悪い女が大好きなんですよ。HUNTER×HUNTERもそういう女性がいっぱい見られるから好きです。
どの回も好きなんですけど一番好きなのはカラーレンジャー編ですね。バカ王子が小学生を戦隊ヒーローにしてしまう話です。
バカ王子に対抗する生意気な男子小学生たちが元気で楽しいですし、最後のオチも最高です。