あらすじ・概要
「世界で一番寒い街に行ってみたい!」と、Facebookでガイドしてくれる人を探し、飛行機を乗り継いでベルホヤンスクに向かった著者一行。そこは、濡れたシャツですら凍る街だった。著者たちは、珍しい異邦人として街の人にさまざまな歓迎を受ける。
世界で一番寒い街の文化と人々
KindlePrimeリーディングで読みました。KDP(Kindleの個人出版)の本みたいですね。
面白かったのがベルホヤンスクの精霊信仰。木をおがんだり大地の精霊に捧げる儀式をやったりします。
こうして現代になっても宗教や信仰が身近な存在なのは、やはり厳しい自然の中に生きているからでしょうか。
自然や精霊への信仰は日本に通じるものがあって親近感を覚えました。
そしてやっぱりロシアってアジアっぽい要素とヨーロッパっぽい要素がごっちゃになって存在しているんですね。
それから街の人総出で歓迎してくれているところが印象的でした。牧場で儀式を見せてもらったときも街の人が多く来てくれたり、学校を見学するときも学生たちがみんな参加して出し物をしてくれたり。旅行客がたまにしかこないため、もの珍しさゆえもあるでしょう。それでもこの気合の入りようはすごいです。
子どもたちが鈴なりになって著者たち旅行者を眺めているところがかわいかったです。
メインのたんぱく質が馬肉なのも驚きました。寒いところでは牛より育てやすいのかな?
凍った馬肉を火を通さずに食べることもあります。ワイルド。
内容としてはさらっとしていて、ベルホヤンスクの文化に深く迫る! という感じではありません。ページ数もそこまで多くないです。しかしそうそう見ることのない旅行記なので面白かったです。
よその文化に興味がある人なら楽しめると思います。