あらすじ・概要
教師になるために研修を受けることになったナクシュデルは、そこでふたりの変わった女性に出会う。彼女らの素性をいぶかしむナクシュデルだったが、そのころレオンティウスに望まぬ縁談が来ていることを知る。縁談を断れないクレボスの事情とは……。
女の子同士の友情かわいい
クールで明晰、自立心旺盛なパキーゼと、ふわふわしていて世間知らず、しかし謎めいたアイオリアが登場。このふたりがかわいくていいキャラしていてよかったです。
特にパキーゼとナクシュデルのやりとりは、シスターフッドという感じでかっこよかったです。女同士の友情が大好きなので最高。
自分が嫌われているかもしれないと思いつつ、女性ながらに学を目指すパキーゼに加勢するナクシュデルは義にあふれていますし、その行動に応えてナクシュデルをかばうパキーゼもやっぱりいいやつなんですよね。
もうひとりの女性アイオリアも、第一印象とは違いかなりいい根性をしたキャラクターで面白かったです。こんなたくましい女がいる国がうらやましいです。
表紙が三人並んでいるように今回はレオンティウスとの三角関係回なんですが、ナクシュデルの相手はリュステムだということは絶対に揺らがないので見ていてそれほどはらはらしません。でもそれだけ、レオンティウスがかわいそうですね……。優しい男なだけに。圧倒的当て馬。
話が終わった後は主人公のことは忘れて幸せになってほしいです。
(ここからネタバレ)
アイオリア姉様やばい。暴走機関車ですか? レオンティウスも大変だろうけど、彼女の破天荒さに救われるところもあるんでしょうね。
しかし元奴隷の主人公がレオンティウスの妃になるのはかなり無理があるでしょう。今ですら王族の結婚相手にはいろいろ言われるのに、おそらく今より差別意識の強いこの世界観でやるのはちょっと強引ですね。