ブックワームのひとりごと

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少年向けラノベレーベルの女性主人公作品おすすめ18選

 

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「ラノベ 女主人公」で検索してこのブログに来る人がいるので、ラノベの女主人公もののおすすめをまとめました。

女性向けのレーベルも含めると無限に増えてしまうので、とりあえず今回は少年向けレーベルだけのまとめです。

 

 

人と人外の混血の女性が事件を解決『ダブルブリッド』

人間のそばに「怪(あやかし)」と呼ばれる人外が暮らしている社会。人間と怪の混血である主人公、優樹が怪関連の事件を追うホラーファンタジー。

巻を重ねるごとに地獄度が増していくので元気な時に読んでください。どこまでも救いのない展開が続きます。

人外の精神性、心理の描写が巧みで、人型人外が好きな人にはおすすめしたいです。

ダブルブリッド (電撃文庫)

ダブルブリッド (電撃文庫)

 

 

 治安維持のため戦う機械化女子『シュピーゲルシリーズ』

ミリオポリスと呼ばれるようになったウィーンで、機械の四肢を与えられた少女たちが治安維持のためにテロリストと戦う。

スケールの大きなドンパチバトル+政治サスペンス+青春小説という複合的な面白さが楽しめる作品。

現代社会の民族問題、環境問題、社会問題を扱っているので現代社会を知るきっかけにもなります。

 

ドラマチックな百合ラノベ 『幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ』

中学生の海幸は、列車に飛び込んで自殺しようとしたところ、電車が廃線になっていて不可能だった。そこでリガヤという少女に出会う。芸術家である彼女に半ば脅されるようにして、「幽霊列車」の作品を作るのに協力する海幸だったが……。

女の子同士がキスをしたり距離が近かったりする「百合」だけど、単純に「女の子同士がいちゃついている」だけに頼らないしっかりしたストーリーがあって面白かったです。

一巻完結でありながら、きちんとキャラクターが掘り下げられているところも好きです。この短さで脇役含めて描写するのは並大抵のことではないと思います。

honkuimusi.hatenablog.com

 

 普通の女の子は最強主人公でした『お・り・が・み』

普通の女の子だった鈴蘭は、悪の組織の「魔殺商会」の伊織に連行され、そこで働かされることになる。しかし鈴蘭の素性には秘密があるようで……。

チート級の力を持つキャラクターたちがコミカルにシリアスにどったんばったん大騒ぎ、その中心がかわいくて最強な女の子だということがよかったです。

「ヒロインと男主人公」というテンプレ的立ち位置の逆を行く伊織と鈴蘭の関係性も最高。

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

お・り・が・み 天の門 (角川スニーカー文庫)

 

 

仕事サボりたい女子がたくましくなるまで『人類は衰退しました』

人類が衰退した未来。新人類である「妖精さん」と旧人類との橋渡しをする仕事をしている「わたし」が、妖精さんがらみの事件に巻き込まれるSFファンタジー。

ゆるゆるブラックSFから、だんだん展開が大きくドラマチックになっていき、それと同時に主人公の「わたし」も修羅場を抜けてたくましくなっていきます。

牧歌的でありながらSFやファンタジーやゲームのパロディが多発する、独特の語り口も魅力です。

人類は衰退しました1 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました1 (ガガガ文庫)

 

 

 バッドエンドに向かって疾走する少女ふたり『砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない』

 無職の兄を抱える山田なぎさは、自分を人魚だと言う海野藻屑と出会う。藻屑の異様な言動に困惑するなぎさだったが、藻屑は家庭に、普通に生きられない事情を抱えていた。

最初からバッドエンドだということがわかりきっている作品。「最悪の結果」へ疾走するストーリーが勢いがありつつ悲しいです。

「子どもの無力さ」を感じられる作品です。

 

メタ系学園コメディ 『マキゾエホリック』

転校生である主人公藍子がやってきたのは、クラスメイトに「記号」がある教室だった。黒幕、魔法少女など、「記号」に基づき行動する周囲に、藍子は巻き込まれていく。

トンチキメタ系コメディ。ある意味ライトノベルを風刺した作品です。それでもちゃんと面白いです。

「記号」に支配されたクラスの謎の疾走感が楽しい。

 

 先端恐怖症の少女がフェンシングに挑戦『Let it BEE!』

内気な少女、有星結恵は顧問の蜂谷巴に誘われ、廃部寸前のフェンシング部に入部。しかし彼女には、先端恐怖症という大きなハンデがあった。団体戦に出場するため、巴とフェンシング部のメンバーたちは結恵をフェンサー(フェンシング選手)に育て上げようとする。

ライトノベルは話を分かりやすくするために、一冊の中の情報量が少なくなりがちなんですが、これは展開に重厚感があって面白かったです。

初心者、結恵の成長を軸に、フェンシング部のメンバーの優しさ、フェンシングという競技の面白さ、そして心を震わせてくれるライバルとの出会いが、詰め込まれていました。

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 姉の子を育てた女性、ご近所の少年に惚れられる『娘じゃなくて私が好きなの!?』

 死んだ姉の代わりに、姪を我が子として育ててきた綾子。そんな綾子は、ある日娘の幼馴染で息子同然に思ってきた青年、巧に告白される。彼は子どものころからずっと綾子を想ってきたのだという。彼の将来を思って、綾子は巧に幻滅されようと策を講じるのだが……。

ナイスバディのかわいいママを愛でる作品……というのはもちろんなんですが、このママである綾子のキャラクターがすごく魅力的なんです。

新卒で就職したばかりのときに5歳の姪を娘として引き取り、女手ひとつで娘を高校生に育て上げ、しかもきちんと在宅の仕事をこなしている優秀なワーキングマザーが、年下の青年に惚れられ困惑している。そんなラブコメっぷりが愛しいです。

honkuimusi.hatenablog.com

娘じゃなくて私が好きなの!? (電撃文庫)

娘じゃなくて私が好きなの!? (電撃文庫)

  • 作者:望 公太
  • 発売日: 2019/12/10
  • メディア: Kindle版
 

 

 暗喩が飛び交うファンタジー『ななめカンナヅマ』

体に様々な神を宿す神無妻の七芽。彼女は空飛ぶ船に乗って、世界を渡り歩いている。そんな七芽がたどり着いたのは百地島というおもちゃのような世界。そこで暮らす子どもたちは成長をしない。七芽は大人になりたいタウロという少年に力を貸すことになる。

おもちゃの世界の描き方が面白いです。ルービックキューブのように回転する町、ブロックでできた犬、折り紙の鳥。児童文学のような世界観でかわいらしいです

ほのぼのした世界観のように見せながら、中盤あたりから世界の真実が明かされていきます。この世界は暗喩と言葉遊びでできていて、七芽と相棒、クレクレは創造主の意図を追っていきます。その謎解きが楽しいです。

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ななめカンナヅマ (ファミ通文庫)

ななめカンナヅマ (ファミ通文庫)

  • 作者:木村 航
  • 発売日: 2010/06/30
  • メディア: 文庫
 

 

 荒廃した世界で出会ったそっくりな少女ふたり『鉄コミュニケイション』

戦争によって人類が滅んだ未来。ロボットと暮らしている人間の生き残りハルカは、ある日自分とそっくりのロボットに出会う。彼女の名前はイーヴァ。彼女の同行者ルークとともに、ハルカたちとイーヴァは共同生活を始めた。しかしルークとイーヴァには秘密があるようで……。

脳をリンクさせて戦ったり、電子ウイルスを仕込んで操ったり、こういう部分はロボット同士のバトルじゃないと見れないので楽しいです。

オチに相当するイーヴァの過去とその心のうちは悲しかったです。でも彼女にもちゃんと救いがあってよかったです。完全なハッピーエンドとは言えないですが、建設的な意味でお別れを選ぶ物語は美しいです。

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鉄コミュニケイション1 (電撃文庫)

鉄コミュニケイション1 (電撃文庫)

  • 作者:秋山 瑞人
  • 発売日: 2003/07/18
  • メディア: 文庫
 

 

 

オズの魔法使いをベースにした青春ライトノベル 『こうして彼は屋上を燃やすことにした』

彼氏に振られて生きる気力を失くした「私」は、衝動的に屋上を目指した。そこにいたのは、奇妙な三人組。「私」はオズの魔法使いになぞらえて自らを呼び合う彼らと、交流するようになるが……。

ジュブナイル色の強い青春ライトノベル。痛々しさとさわやかさが同居する作品です。

主人公を中心として四つの物語が展開され、最後にそれがまとまります。その読後感が美しかったでです。

 

女性ロボットがたどった数奇な運命『雨の日のアイリス』

ロボットのアイリスは、家政婦ロボットとして博士に仕えて暮らしていた。しかしアイリスは博士と別離し、数奇な運命をたどる。ロボットの残骸から、アイリスという存在の記憶をたどる作品。

かわいい女性ロボットが活躍する話かと思ったらそんなことはありませんでした。詳しくは本編を読んでください。

アイリスの旅の果てに見えた優しい結末。切なさと同時に幸せな気持ちになりました

雨の日のアイリス (電撃文庫)

雨の日のアイリス (電撃文庫)

  • 作者:松山 剛
  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: Kindle版
 

 

 交霊術をテーマにした怪異ホラー『霊感少女は箱の中』

幽霊事件により転校した主人公。彼女はクラスの地味なグループのチェーンメールのおまじないに巻き込まれる。彼女らは5000円で幽霊事件の解決をしている男子学生に相談するが……。

断章のグリムでもそうでしたが、この著者は心理描写が独特ですよね。「すごい発想だけどわかるような気がする」という塩梅。

作品としては交霊術をテーマにしており、交霊術の豆知識とともに展開されるホラー描写はものすごく怖いです。

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霊感少女は箱の中 (電撃文庫)

霊感少女は箱の中 (電撃文庫)

  • 作者:甲田 学人
  • 発売日: 2017/03/12
  • メディア: Kindle版
 

 

 

世界の見方が変わる百合SF『紫色のクオリア』

人がロボットに見える少女、ゆかり。その友人、学(まなぶ)はそれでもゆかりと仲良くしていたが、連続殺人事件をきっかけに、ゆかりの本当の力を知ってしまう。ゆかりが見ている世界とは……。

かなり哲学的なSF百合。女と女の巨大感情!

ゆかりの見ている世界と、学の見ている世界は全く違います。そこに存在するのは抗うことのできない断絶ですが、それでも二人は友達でいられるのですよね……その前向きさにしびれます。量子論クオリアなどの壮大な題材を扱っていながらも、最終的には二人の関係に帰結するというミクロさが逆に好きです。

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 イギリス統治下のインドにある女学校で出会ったのは…『カーリー』

1900年代のイギリス統治下のインド。シャーロットがその寄宿制の女学校で出会ったのは、カーリーという少女だった。彼女の魅力に惹かれていくシャーロットだったが、カーリーには秘密があった。

詳しく話すとネタバレになるんですが百合ではないとは申し上げておきます。

女子たちの世界と世界情勢の不安定さ、その両方が混ざり合ってかわいさと不穏さが同時に楽しめます。

一般レーベルで文庫化されていますが、ラノベ版もイラストがかわいい。

 

時系列がめちゃくちゃになった少女を少年が助ける 『タイム・リープ あしたはきのう』

高校生の翔花は、ある日目覚めると月曜日のはずのその日は火曜日だった。その後も次々に時系列が飛び、翔花は混乱する。翔花は記憶のない月曜日の日記に書いてあった内容に従い、クラスメイトの若松和彦に相談してみる。初めは疑っていた若松だったが、翔花の様子を見て彼女に協力する。

パズルのようなプロットが徐々にはまっていき、話が進むにつれて全体像がわかってきます。そして最後に迎える大団円はとても美しかったです。

そして若松が普通の時間を生きているのに対して、翔花が途切れ途切れの時間をさまよっているので、時空を超えたラブロマンスとしての性質もあります。

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