ブックワームのひとりごと

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ローカルネタ全開の、福岡ご当地ヒーロー大集合特撮―『DOGENGERS ドゲンジャーズ』

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あらすじ・概要

東京から福岡へ幼馴染に会いに来た田中は、ご当地ヒーローたちと悪の秘密結社とのの戦いに巻き込まれる。なりゆきで新しいヒーロー「ルーキー」となった田中は、悪の秘密結社に支配された福岡を救うため、ご当地ヒーローたちと合流する。しかし、ヒーローたちはみな個性的で……。

 

面白いけど他人に勧めづらいかな……

思った以上にトンチキ作品でした。

福岡市民にしかわからないローカルネタ、マクガフィンが福岡市博物館に収蔵されている金印、唐突に始まるギャグシーン。

特にローカルネタへのこだわりは強く、一度旅行に行っただけの私にはついていけないシーンが多かったです。エンドロールの協力企業や施設の数がすごいです。これは許可を取るのは一番大変なのでは?

 

展開にツッコみどころはあれど何だかんだで楽しめてしまうかわいげがあります。個性が豊かすぎるヒーローたちが漫才のごとくちゃきちゃき会話しているところ。予算のなさを(多少無理やり感もあるが)カバーしていく脚本。そんなのありかよ! と思いつつちゃんと面白いです。

私はローカルヒーローについて全然知らなかったですが、そんな人間でも十分に話についていけます。

 

しかし、これはある意味致命的な欠点なんですけど、作中のジェンダー観が15年くらい前のものなんですよ……。

というかジェンダー関係なく女の子キャラに関するシーンだけめちゃくちゃつまらないんですよね。早送りしようかと思ったくらい。

そもそも男をよしよししてくれるキャラと暴力女しか女キャラが出てこないので、好きになりようがないんですよね。共感も、他者として「かわいいな」と思うこともできません。

明らかに女子キャラ描くのにやる気がないんですよ……女の子好きな人には勧められません。

 

面白いんだけど、よくも悪くも「同人誌」みたいな作品なんですよね。これがコミケで売られていたら絶賛するけど、プロの作品としては減点せざるを得ない部分が結構あります。

楽しめはしたけど他人に勧めることはちょっとためらう感じの作品ですね。