ブックワームのひとりごと

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忙しい人向けの実写化―『悪の教典』(実写映画版)

悪の教典

 

あらすじ・概要

明るく有能、生徒達にも人気がある英語教師の蓮見。彼は目的のために次々と殺人を起こすサイコパスだった。赴任した学校でも保護者、教師、生徒など邪魔者を消していく蓮実。その行動はある破滅的展開へ結びつく。

 

好きな要素がごっそり削られている

私が原作で好きだった要素をごっそり削られていてええ~という感じです。忙しい人向けの悪の教典ですね。

特に原作ではエスパーじみた察しの良さを持ち、最初から蓮実を警戒していたヒロインが、ただ普通の女の子として扱われていたのが嫌でしたね。

女子キャラはもちろん、貴志祐介のキャラクターというのはただ他人に流されるだけではない、自由意志を持つものとして描かれていると思うのですが、この作品にはそれがありません。みんななんとなく生きてなんとなく殺されているように見えます。

 

序盤はそんな調子なのにラストの皆殺しシーンになると途端に映像が生き生きしだすのもどうなの。いや、つまらないよりはましなんですが、明らかにここだけ描きたかった雰囲気があります。

その皆殺しも生徒たちの背景あってこそ面白いのであって、ここだけかっこよくされても微妙な気持ちです。

 

原作が長い作品だから2時間にまとめるのが難しいのはわかりますが、構成とか描写とかもう少しなんとかならなかったのかと思います。