菅野雪虫『天山の巫女ソニン(1)黄金の燕』
天山を去った巫女ソニンが下界で活躍する朝鮮半島風ファンタジー。久しぶりに再読。
うん、以前あれだけハマっておいて申し訳ないんですけど……昔ほど面白いと感じられなくなっていました。作品のクオリティがどうとかではなく、私の価値観が変わってしまったんでしょうね。
今読んでみるとキャラクターのせりふや行動が直接的すぎると感じました。
『電気海月のインシデント』
他人のスマートフォンをのぞき見できる、ピンク色のタブレットを巡るサスペンス。
結末を見たいと思える独特のストーリーや面白さもあったんですが、文句をつけたくなるところも多かったです。
まず全体的に登場人物が今何をやっているのかわかりにくいです。ハッカーものなので体の動きが少ないのは仕方がないんですが、俳優の活舌が悪くてせりふが聞き取りにくいのはつらかったです。
画面自体もなんとなくあか抜けなくて野暮ったいですね。
ただ、ハッカーものとしては結構真面目に考証をしているようで、プログラミングやサイバー犯罪に詳しい人に見せて感想を聞いてみたいです。話が分かりにくかったの、私の知識がないのも理由だと思うので。
ドキュランドへようこそ『私を忘れないで~韓国・未婚母子施設の現場から~』
未婚の母を保護し、生まれた子の養子縁組を斡旋する施設に取材したドキュメンタリー。
全体的につらい話でした。若い母親たちは正直に言って愚かだけれど、無責任に性行為をする男や、未婚の母に白い目を向ける社会の方にも責任があります。
施設で暮らして子どもを産んで、わずかな親子愛の時間を過ごしたあと養子に出される。若い彼女らにはお金も知識もなく、「しょうがない」と言えばそうなのですがやりきれません。
施設の職員が最大限母親の気持ちを尊重し、望みを叶えられるよう支援していたのが救いでした。
日本と文化が近いゆえに、生々しさも強いです。彼女らと子どもたちがその後幸せに暮らしてくれるといいのですが。
Vtuber×実況者のクトゥルフ神話TRPG「ふかきうみ」
海でサメに出会うサメ映画風クトルゥフ神話TRPG。
徹頭徹尾トンチキで終わりましたね。マエゾノのRPが好き。
日本の話芸 古今亭志ん輔 落語「井戸の茶碗」
屑屋がふたりの侍の間を行ったり来たりするいい人しか出てこない落語。
途中で人の外見をとやかく言うシーンがあり、ちょっとぎょっとしました。昔の価値観だとこういうのは珍しいネタではなかったんでしょうね。
話の内容より、こういうくだりをどう扱っていけばいいのか考えてしまいました。