あらすじ・概要
自分の願いを叶えるため、幻界にやってきたワタル。おためしのどうくつで最低限の説明を受けた後は、何も知らない異世界に放り出される。トカゲのような種族である水人族のキ・キーマに助けられ、ワタルは彼とともに旅をすることとなる。しかしワタルは、自警団的存在、ハイランダーによって冤罪をなすりつけられる。
ちょっと人種差別要素が浮いている
生々しい人間同士のドロドロから一気にファンタジーになってきました。
ミツルと比べて平凡扱いされるワタルに笑ってしまいますね。
一方今後のことを考えると、ワタルが平凡な少年だったのはむしろよかったことなのだろうなと思います。ミツルとの対比を考えるとなあ。
幻界には人間に似た種族「アンカ族」とそれ以外の種族で軋轢があるんですが、その軋轢の描き方がちょっと作品から浮いているような気がします。差別する人は悪、される人は善と単純化されているように見えます。
実際のところ差別される側にも悪人はいるし、悪人も(罪の内容以外で)差別されてはいけないのだ、というのが本当のところだと思います。
人間描写の生々しさに比べて、この辺はちょっと浅いかなあと。
ただ見知らぬ世界にやってきたわくわく感や、仲間と協力して敵を倒す充実感はあって、まるで自分でゲームをプレイしているような気分になれます。
また続きをゆっくり読み進めていきたいです。