ブックワームのひとりごと

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家出少女は自堕落作家の家で世話係をしながら、原稿のサボりに付き合う―平坂読『〆切前には百合が捗る』

〆切前には百合が捗る【電子特装版】 (GA文庫)

 

あらすじ・概要

クラスメイトと家族に同性愛者だということがばれた白川愛結は、周囲の偏見に耐えられず、家を飛び出し東京にやってきた。従兄弟の白川京を頼り、人気作家海老ヒカリの家事係兼見張りをすることになる。自堕落なヒカリに振り回されつつ、愛結はふたりの時間を楽しむようになる。

 

女性ふたりが楽しく「サボる」百合

私は恋愛ものだとイチャイチャシーンよりカップルが何気ない日常を過ごしているものが好きなんですが、この作品にはそれがふんだんに入っていて面白かったです。

日曜大工で家具を作ったり、釣りに行ったり、旅行に行ったり……。原稿をサボって楽しい日々を送る女性ふたりがかわいらしかったし、こんなパートナーがいればいいだろうなとうらやましくなりました。

テンポのいい会話のかけ合いが楽しく、ぐいぐい読み進められました。

 

ヒカリは実家がものすごく太い金持ちで、ある意味「金持ちのイケメンに愛される話」の百合バージョンと言えます。しかし社会に同性愛者への偏見があったり、ヒカリのファンにまつわる悲しいエピソードがあったり、ちょくちょく交えられるビターな要素がアクセントになっています。

都合のいい話ではあるけど、それだけではない。その塩梅がいいですね。

 

ただ、面白いんだけど、愛結が学生なので未成年淫行になってしまうのが若干ひっかかりますね……プラトニックならまだしもやることやってるし。

やむを得ない事情はあるとはいえ子どもを守って!! と思う部分はあります。

真面目な人にはおすすめできないですね。