あらすじ・概要
最強の戦士、アグニスの元に、レヴァーミント王国の王女エリカが滞在することになる。エリカはアグニスを色仕掛けで落とそうとしていた。しかしアグニスの天然っぷりに振り回され、失敗を続ける。一方最強の魔術師レファも、エリカの存在を知り心穏やかではなくなる。
メインキャラクターたちの態度や行動が気持ちいい
清純そうに見えて腹黒キャラのエリカ。しかし彼女は根は悪人ではなく、花をもらったらいちいち生けたり、優しくされるとまんざらではなくなってしまったりするタイプ。その前提があるから腹黒シーンがいくらあってもつらいと思わないんですよね。
アグニスに色仕掛けをしたこと自体も彼女なりの事情があり、当て馬でありながら憎めないキャラです。ストーリー上彼女はアグニスを諦めざるをえないのだけど、その過程も無理のないもので面白かったです。
当て馬が登場しても基本的にアグニスはレファしか眼中にないのでストレスが少なかったです。お色気展開になってもびくともしないから安心感がすごい。
最後のネタばらしとバトル展開でも、レファのことを心から信頼し、背中を預けていることがわかるのでかっこよかったです。展開自体はチートだけど、嫌味がないんですよね。
普段こういう勧善懲悪的な話は刺さらないんですけど、メインキャラクターたちの態度や行動がさわやかで面白く読めます。続きも楽しみ。