あらすじ・概要
自閉スペクトラム症で発達がゆっくりのサンちゃん。いつもつま先立ちをしている彼女と、それを見守り育てていく両親。療育園のこと、生活のこと、好きな番組やDVDのことなど、サンちゃんの日常を描くコミックエッセイ。
自分の子どものころを思い出す
自閉症の子どもを育てるコミックエッセイなんですが、読んでいると自分の子どものころを思い出してしまいました。
私もしょっちゅうストレスで体調崩したなあとか、他人に興味を持つのがものすごく遅かったなあとか……。
この漫画のサンちゃんのように知的な遅れはありませんでしたが、自閉っ子はやはりどこか似ているんだなあと思いました。
私が生まれた当時は療育に熱心な社会ではなかったので、ちょっとうらやましいところはあります。まあそれでも自閉スペクトラム症が初期に見つかったかは謎なんですけど……(私は知能自体は高いので見過ごされた可能性もある)
著者自身も感覚過敏があり、サンちゃんが何かと母親に触れるくせがついたときは嫌で嫌でしょうがなかったというくだりが面白かったです。
私も感覚過敏なので子育てはできないかなあと思っていたんですが、感覚過敏でも何とか親をやっていく人もいるんだなとほっとしました。
「母親であっても嫌なことは嫌でいい」という言葉は優しいですね。
難点としてはせりふがすべて手書きなので非常に読みにくかったところです。味はあるけどせりふ量もそこそこ多いので読むのが大変でしたね。フォントにしてほしかったかも。