あらすじ・概要
出版社から編集業務を下請けする編集プロダクション、通称「編プロ」そこではびこるのは長時間労働、過酷な編集作業、逃げ出す同僚やライターなどなど……。作っては売れ残り、断裁される自分たちの作った本。存在意義に悩みながら、編プロの面々は今日も本を作り出す。
いつも読んでいる本はもしかしたら長時間労働で作られているかも
そもそも「編プロ」という組織の存在を知らなかったので、新しい情報ばかりで興味深く読みました。
普段何気なく読んでいる本がこうした過酷な労働によって生み出されていると知ってしまい、かなり心が痛いです。でも登場人物たちがたくましくしたたかに生きていこうとするところにちょっと救われました。
いち読者としては何かができるわけではないですが、「こういう事実がある」ということを知らせるだけでも意義があるかもしれません。
ただ、内容自体は興味深かったのですが、一冊の本としては粗が多すぎます。
漫画とコラムを交互に入れていく構成はいいとして、レイアウトが見づらく文章が読みにくかったです。
ついでに漫画もふきだしの形やモノローグの挿入の仕方がものすごく読みづらく、内容を把握するのが大変でした。
同人誌じゃないんだから、きちんとレイアウトを組み、漫画が描けないなら作画担当をつけるなりしてほしかったですね……。
私はKindleUnlimitedで読んでるからいいんですが、お金を出してこれ買わされたら怒りますよ。
話やテーマは面白いのにクオリティの低さで大分残念になっています。クオリティの低さ含めて出版業界への風刺だとか言いませんよね?