ブックワームのひとりごと

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人間の自由意志を信じるアニメ―『Fate/Apocrypha』

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Fate/Apocrypha Blu-ray Disc Box Standard Edition(通常版)

 

あらすじ・概要

死霊魔術師、獅子劫界離は魔術協会の依頼によって、聖杯戦争に参加することとなる。それは7対7の特殊な聖杯戦争だった。一方、獅子劫が対立するユグドミレニア家のホムンクルスの一体が、生への渇望を抱き逃げ出そうとしていた。黒のライダーアストルフォは、彼を助けるが……。

 

独特の価値観のアニメ

面白いというか興味深い内容でした。独特の価値観の作品ですね。

 

まず目立つのが「人間の自由意志」に対する強い信仰で、「自ら選び取ること」の重要性が何度も描かれます。

私は精神疾患持ちなのもあって、「人間には完全な自由意志がある」ということには懐疑的なんですけど、ここまで「自由意志」を大事にするところはある意味潔いです。

この作品の主人公的な立ち位置である、ホムンルクス、ジークの物語にそれは顕著で、彼の意思が作品を大きく動かしていると言っていいと思います。

 

キャラクターもかっこよく、一本筋が通ったキャラが多かったです。というか筋が通ったキャラしか出てこないんですよね。それも独特でした。自分を曲げるキャラというのがとことん少ない。キャラ萌えする人にとってはうれしいことかもしれません。

 

ただ楽しめたんですけど、映像作品としてクオリティが高いかというと微妙なところでした。一見しただけでは設定がわからなくてpixiv百科事典を参照しながら見ていました。原作は小説らしいんですが、この設定量をアニメでさばくのは難しかったんでしょうね。

これだけ見たらよくわからないので、ファン向けのアニメなのでしょうかね。

 

尺の問題もあるかもしれませんが、脚本はもうちょっと凝れたんじゃないかと思います。