ブックワームのひとりごと

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双極性障害の生活の悩みに質疑応答形式で答える―南中さくら『みんなの双極症 日常の悩みから最新知識まで』

みんなの双極症: 日常の悩みから最新知識まで

 

あらすじ・概要

うつと躁の気分の波を繰り返し、生活に困難をきたす双極性障害(双極症)。最新の研究結果を踏まえ、薬の知識、生活や日常の悩み、恋愛や人間関係、逸脱行為への対処などを質疑応答形式で書く患者と家族のための本。

 

患者の立場でできる生活の工夫を語る

電子で買うか紙で買うか悩んで、紙で買いましたがそれで正解でした。イラストや表が多くてプレーンテキスト形式では読めない上に、文字がびっちり書かれているので電子だとすごく読みづらかったでしょう。紙で買うのがおすすめです。

 

著者が双極性障害の当事者であることもあり、具体的な悩みに具体的に答えていて参考になる部分が多かったです。

薬のこと、家事や育児のこと、人間関係のこと、逸脱行為を防ぐにはどうすればいいのか、など、自分でやってみようと思える対策が書かれているのがよかったです。

精神疾患の本はとにかく「病気が落ち着けばいい」という態度で書かれていることが多いのですが、そこから一歩進んで、「病気を抱えながら生活の質を上げていくには」という話をしてくれてありがたかったです。

 

個人的によかったのは恋愛や友達付き合いなどの人間関係にページを割いてくれたことです。どうしても人と接することに影響を受けてしまうので人間関係を維持するのが難しくなりがちなんですよね。そこで「人間関係をやめろ」と言うのではなく、工夫して人とつながることを諦めない姿勢に元気をもらいました。

 

ただボリュームが多いだけあって、質問の内容が多岐にわたるので「自分と同じ悩みがあまり書かれていなかった」という人もいるかもしれません。

内容が濃く、文字が小さいためうつ状態のときに読むのもちょっとつらいかもしれません。とりあえず病状が一段落ついた人向けの本だと思います。