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あらすじ・概要
生物学者でありながら聖職者でもある主人公は、進化論を肯定する。しかし進化論を認めないカトリックは、彼を左遷して中国に送る。それでも彼は神を信じ、また、進化論を神の恩寵として調査を続ける。
信仰と科学の二兎を追う人間の物語
今の日本では、進化論が広く受け入れられているため、序盤は主人公に感情移入する人が多いと思います。私もそうですし。
しかし、話が進むにつれて、だいぶ主人公も変な人間だということがわかってきます。
信仰と学問の二兎を追おうとする奇妙さ、進化もまた神の恩寵だと解釈することの限界。
そもそも進化論を「良い方向に進化していくもの」と考えること自体今では否定されています。人間が頑張って進化してきていて、カブトガニやシーラカンスが怠けているわけではありません。
「人間と創造神の関係」を前提にしてしまうと、進化論はうまく考えられなくなります。
舞台は、セットも役者の人数も最小限の状態で進みます。
進化論に神の存在を見い出そうとする主人公への反応は、全否定する人、かばおうとする人、憧れを抱く人など、さまざまです。
師弟、友達、あるいは同胞と、議論や対話の中から、主人公との関係が浮かび上がってくるのが面白かったです。
科学的な話を抜きにすると、主人公は相当周囲を振り回しているなあ! とちょっと怒りを感じます。
それでも「そういう風にしか生きられない人間」の悲哀を感じて嫌いにはなれません。
しかし、宣伝もかねているとは言え、こんなクオリティのものが無料で見られるのはすごいです。
せっかくの無料配信なので、いろいろな人に見てほしいです。