あらすじ・概要
コミックエッセイで活躍した著者は、実はBL漫画家に憧れがあった。子どもたちが大きくなった今、改めてBLというジャンルに挑戦する。複数の出版社に自分が書いたBL漫画を持ち込むが、けんもほろろな対応で……。
こういう作品をギャグとして出せるのは度胸がある
せきららすぎて笑うコミックエッセイでした。こういう作品を出せるのは度胸がありますね。
プロ作家にとって、持ち込みを断られるというのは屈辱的であると思います。そこをギャグとして昇華できるのは尊敬できます。
体を張ってエッセイを描くという覚悟が面白かったです。
でもこの漫画が落とされるのは納得がいくんですよね。
絵柄も雰囲気もジェンダー観も古いし。現代ではなかなか評価されづらい作品だと思います。
こういう話は大御所がすでに書いてしまった話でもあるので、難しいでしょうね。
それを恥を捨てて、しっかり持ち込んでいるのが漫画として面白いです。漫画家になりたいと望んでも、持ち込みしない人もいるわけですからね。
しかし、同性同士で歩いているところをあれこれ妄想し、それを漫画に描くという行為はいただけません。
現代ではBLというのはそれほどアングラなジャンルではありません。同時に、アングラな趣味だからセクハラ的な行動を取っていいという価値観もなくなりつつあります。
腐女子だからってセクハラしてもいいというものではないんですよね。
ストーリーとしてはデビューできなくてもできても面白いんですが、そこは誰かしらが諫めてほしかったです。