あらすじ・概要
死んだ人が蝶になる世界。蝶に関する事件を扱う「死局」で働く主人公小野百士は、蝶を失って廃人になった双子の姉を元に戻す方法を探している。事件に対処し、死局のメンバーたちの過去を知るにつれて、百士は今の社会の闇に触れていくこととなる。
打ち切りなのが残念だけどちゃんと面白い
打ち切り感がすごい! けどちゃんと面白いのもすごいです。
人が死んだら蝶になる世界。死んだ人の蝶は回収され、サーバーに保存されてマザーコンピューターのようなものを形成しています。死んだ人の人格や記憶を連結することで高度な思考や未来予測が可能になっています。
蝶を人間の魂として時に信仰し、ときに忌み嫌う文化はさまざまなところに存在します。そんなオカルトでスピリチュアルな概念とSFが融合した世界観です。
ストーリーの展開が早く、なおかつアクションシーンがかっこいいので楽しかったです。
事件に伴う死局の人々の過去もはらはらしながら読みました。
女性キャラクターが癖があっていいですね。眼鏡で性的に奔放な子、筋肉巨女でなくした夫を思う女性。
セクシーなシーンもあるけど、キャラの濃さの方が気になって結構受け入れられました。
ただかわいい、かっこいいだけではなく、彼女らがどうしてそういう人格を形成するようになったかも含めて面白かったです。
直接描写はないですが、かなりきつい性加害についての話があるので苦手な人は注意です。
いかにも打ち切りっぽい終わり方をしたのが惜しいですが、途中まででも面白かったです。