あらすじ・概要
漫画家である著者の父親はめちゃくちゃな人間だった。父親が飲食店をやるということで呼び戻され、店員として働かされる著者と姉。給料もろくに出ない、むしろ父親から金を無心される日々に疲弊していく姉妹だった。
コミカルでつらい父と娘の関係
ノリはコミカルですが、話はとても重たいです。不安定で気まぐれな両親に振り回され、性依存やアルコール依存などの依存に襲われる。戦友である姉も、親の理不尽さに傷つき壊れそうになります。
著者の父親は悪人というよりただただお金と人間関係にだらしない人だったのだと思います。しかしそういうだらしない人間に従順についていく人間が周りにいたのが悪かったですね。
著者の母も姉も家長に従うという選択肢しか思い浮かばなかっただけで被害者だと思いますが、周りにそういう人従順な人がいなければひとり寂しく孤独死するタイプの男性だと思います。
最後はスッキリ終わらないので、毒親と縁を切る展開を期待していた人には肩透かしかもしれません。しかし私は著者がようやくスタートラインに立ったのだな、と受けとりました。