ブックワームのひとりごと

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『パリ愛してるぜ~』じゃんぽ~る西 飛鳥新社 感想 下品で笑える多様性の最前線

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パリ愛してるぜ~

 

あらすじ・概要

フランスの漫画バンド・デシネにあこがれてフランスに渡った著者。そこにはアシスタントの仕事はなく、日本食スーパーで働き生計を立てることとなる。フランスに暮らす移民たちや、フランスで過ごす日本人たち、日本とは違う文化のことなどを面白おかしく語る。

 

下品だけどぎりぎりのところでギャグとして成り立っているフランス暮らし

なかなかきわどい表現が多く、下手すると人種差別になるかもしれないです。

しかし、登場する日本人にも問題のある人が多いため、ギリギリセーフな気がします。日本人がキセルやってるし。ヨーロッパの電車は日本のような自動改札ではなく、係の人間が巡回してきっぷを確かめる形式のため巡回されなければ無賃乗車できます。でも犯罪はやめろ。

これで日本人を持ち上げる内容であれば読めなかったと思います。ギリギリの均衡で成り立っている作品でした。

 

こんなめんどくさい目に遭ってどうしてパリに住み続けるのか……というと、タイトルの『パリ愛してるぜ~』が全てを語っています。帰国のときに「パリが好きか?」と問われる著者の姿が印象的でした。

日本だろうとフランスだろうと住んでいれば嫌なことがあるのは当たり前です。それでも自分の暮らす町が好きだと言えるのは幸せなことです。

その土地が好きなのは、文化があるから、国として力があるから、好きになるわけではないです。ただ自分の内面から沸き上がる「ここで暮らしたい」という感情は大事だなと感じました。

 

 

 

 

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