あらすじ・概要
子どもの頃日本のアニメにハマッた著者は、日本のアニメを真似してごっこ遊びをしたり、グッズを集めたり。やがて成長して漫画を描き、家庭を持ったあとも、そのオタクっぷりは衰えず……。フランス人漫画家のエッセイ。
フランス人オタクのアニメ事情がわかる
作中にはさまざまな日本のアニメが出てきます。
この絵柄で『らんま1/2』や『めぞん一刻』を描いた高橋留美子のファンなのはものすごく納得感がありますね。ハイライトの入れ方や体つきが似ています。
フランスのオタクイベントの様子も面白かったです。作りこみが気合が入っています。ファンタジー系の漫画を描いている著者は、販促のためにその世界観を反映したブースを作ってもらいます。
著者もお客さんと話して盛り上がる。距離感の近いイベントなのも日本と違うなあとなりました。
ローカライズのお国事情も面白かったですね。個人的にはローカライズで設定が変わるのはしょうがないと思っていますが、話がわからなくなるのはアウトですよね。何の話かわからないまま見ている……。
日本礼賛気味だったので、文化の対立も読みたかったです。たとえば世界から憧れられるアニメの世界だって、日本においては劣悪な労働環境が問題になっているわけですしね。キラキラしたところだけ描くのは逆に誠意がないと思います。
