あらすじ・概要
カウンセラーである著者は、そこで多くの「母親の重さに悩む女性」たちを見てきた。彼女らの共通点を述べながら、「重い母」がどこから来るのかを考える。話は日本のジェンダー観や家族制度にも言及する。
母と娘の関係から見る日本のジェンダー
なかなかセンセーショナルな内容ですが、著者なりのショック療法だと受けとりました。これから母親になる人にも、母親だった人にも、母親になる気のない人にも、読んでほしいです。
著者はカウンセラーに来る母親たちの様子がどこかおかしいことに気づきます。過干渉的である。子どもが自分と違う道を選ぶことが耐えられない。そこを紐解いていくと、日本社会での母と娘の関係の難しさに直面します。
確かに娘に重たい感情を持つのはよくないです。しかし、日本の家族の構造が、ジェンダー観が母子密着を作りやすいようになってしまっています。
夫という存在に失望し、ウーマン・リブの恩恵も全ての人が受けられない中で、母は最後の希望として子どもにすがります。
経緯がわかるからこそ重い雰囲気になりました。
そして、母娘の関係で父親が不在であることにも触れます。明らかに我が子が身心を壊しているのにもかかわらず、何もしない父親は多いです。
本来、夫婦で解決すべき問題を、子どもが抱え込んでいることもあります。夫婦の対話は、子どものためにも必要なのです。
しかし、父親たちは逃げるように母子の関係を直視できません。母親のせいにしていても、カウンセラーに相談する父親の方がましというのが悲しいですね。
さすがに本に書かれているほどひどくはないですが、自分も親との関係を見直そうと思いました。自立することもまた、親への愛なのだと思います。執着心は愛ではありません。

