ブックワームのひとりごと

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『女一匹シルクロードの旅』織田博子 コミックエッセイの森 感想 中国からトルコまでの文化の交じり合う旅

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女一匹シルクロードの旅 (コミックエッセイの森)

 

あらすじ・著者

旅行好きの著者は、シルクロードへの旅を決意する。中国、中央アジアの国々、トルコまで、ユーラシア大陸を横断する旅程となった。旅先でトラブルがあったり、人の優しさに助けられたり。シルクロード沿いの国々の複数の文化が混交した風景もたっぷり楽しんだ。

 

小説のような旅がこの世にあるものだなあ

中国からトルコに至るまで、シルクロードを旅した記録。

シルクロードと絹を交易していたことから名づけられた中国からヨーロッパに至るまでの交易網のこと。

 

観光や体験も面白いのですが、この作品で一番面白いのは現地の人々です。

次のビザを取るために足止めされた町で、人に出会い、密な関係を結ぶのが面白かったです。

国籍も素性も違うのに、姉妹のように仲良く過ごしていたのがほっこりしました。そしてそういう関係があっても二度と会えなくなるのが旅の途中の寂しさです。

現地の人と月夜に踊るというロマンチックなシチュエーションにはぐっときましたね。こんな漫画や小説みたいなことあるんですね。

日本人は踊るのが下手なので、こうして日常でさらっと踊れる人を尊敬します。

 

イスラームとスラブの文化が入り交じる中央アジアの世界も楽しかったです。

明確な境界線はないものの、シルクロードを進むにつれて文化も人の姿も変わっていきます。

さまざまな民族が混血したせいか、複数の人種の身体的特徴を持つ人も少なくありません。

最近は民族同士の争いのニュースが多くて悲しいです。こういう民族と民族が入り混じると土地がその混ざり合う文化のまま、存続してほしいと思いました。

 

 

 

 

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