ブックワームのひとりごと

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『デート・ア・ライブ』橘公司 ファンタジア文庫 感想 ギャルゲー的世界観で世界を救う

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デート・ア・ライブ 十香デッドエンド (富士見ファンタジア文庫)

 

あらすじ・概要

少年、士道は精霊の少女と出会う。名前のない彼女に十香と名付けた彼は、精霊がこの世に存在するだけで人を傷つけてしまうということを知る。そして、自分に精霊の力を封印する能力があることも。その方法は、精霊とデートしてデレさせること。士道はやってくる精霊たちとデートして恋をし、その力を封印していく。

 

出オチみたいな設定をきっちり展開させる筆力

「女の子とデートして口説いてキスすると世界が救われる」。訳のわからない設定ですが、一応ちゃんと理由が用意されているのがすごいです。

そしてアクションシーンになると強い女たちがバチバチに殴り合うのも楽しかったです。派手なバトルはいいですね。

精霊たちは何者なのか、そしてどこから来たのか、が判明した気持ち良さ、そしてそこからの決戦はとても良かったです。

 

愛情あふれるキャラクターが多く、読んでいて嫌な気持ちになりません。

ヒロインたちも部下の立場を思いやったり、他の女の子たちに優しかったりで、ただの変なキャラクターではありません。

この描写があるからこそ、ハーレム展開でも気持ち良く読めました。

特に時を操る精霊、狂三のダークヒロインっぷりはすごかったです。スピンオフの主役になっているぐらいなので、人気キャラだったのでしょう。

設定がすごいというとラスボスヒロイン、澪の存在も挙げたいです。すべてがネタバレなので説明が難しいですが、「こんな設定のヒロインを作っていいんだ……」という気持ちになりました。

 

また、話の中で音楽対決、漫画対決などの「プロ級の精霊たちに主人公が挑む」という展開があります。そこで主人公が無双するのではなく、しろうとなりに努力して何かを為すのがよかったです。

プロの力には勝てないけれど、じゃあ何ができる? と努力する士道とヒロインたち。それは部活もののようなかっこよさがありました。

 

バトルシーンも豪快で楽しかったです。ヒロインたちの見せ場はいい。

 

キャラクター数が多いのにお着替えイベントがあったり、メカ娘的な新規装備が実装されたり、挿し絵もものすごく凝っていました。

人気作とはいえ、ここまで手間をかけられるのがすごいです。イラストレーターの人にはたくさんお金もらってほしいです。

22巻読むのは大変でしたが、読んでよかったと思える作品でした。

 

 

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