ブックワームのひとりごと

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『お伽草子』太宰治 青空文庫 感想

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お伽草紙

 

あらすじ・概要

みんなが知っている日本のおとぎ話を、太宰治が大胆にアレンジ。美についてあれこれ面倒なことを考える浦島太郎や、こぶ取り爺さんの恥と失敗、かちかち山での年下女性と年上男性を巡る話など、おとぎ話のパロディを詰め込んだ本。

 

「こんな解釈おかしいだろ」と思いながら楽しめる

文体は古風ですが、「おとぎ話のパロディ」という形式なので比較的読みやすいです。

浦島太郎やこぶ取り爺さん、かちかち山のような一度は読んだことのあるおとぎ話がものすごくひねくれた解釈で語られます。

「こんな解釈おかしいだろ」の連続ですが、そこにおかしみもある。ユーモアにあふれた作品です。

 

浦島太郎が亀とだらだら話してひたすら脱線し続け、竜宮城に行ってもよくわからないことで悩んでいるのに笑ってしまいました。口調はまじめなのにギャグみたいです。

かちかち山は男女の仲として解釈され、若い女性である小悪魔的なうさぎにたぬきが振り回されるという筋立て、

そもそもかちかち山を男女の仲として解釈するのが「そうかなあ!?」となりますが、その解釈で面白いもの書いてるからあまり文句は言えませんね。

しかし、実際のところうさぎみたいな女性はあまりいないと思います。こんな女性に身勝手な欲望投影するおっさん嫌ですよ。

 

パロディ小説なだけあって、元ネタがわかればある程度話は分かります。純文学初心者にも読みやすい方ではないかなと思います。

 

これも久しぶりに読み返したものです。学生時代以来の再読でしたが面白かったです。

 

 

 

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