あらすじ・概要
明治維新前後は「廃仏毀釈」という仏教を退け神道を推進する政策が取られた。しかし日本では仏教と神道の明確な境界線はなかった。信仰を奪われ神道的とされる習慣を押し付けられた人々は困惑する。
信仰の押し付けによって混乱する日本
信仰とは政府のプロパガンダで操作可能なのが恐ろしいと思います。政治家が信仰の話すると怖いのはここなんですよね。
そしてこの本で初めて「淫祀(いんし)」という言葉を知りました。社会的によろしくない信仰のことのようです。もちろんこのよろしくないというのは権力者にとってのそれなので一般民衆にとってどうかは別です。
たとえ一般民衆がよくわからない信仰を持っていたとしても、政府が無理やりそれをやめさせるのは横暴です。しかも政府が押し付けようとしている信仰も正しい歴史にのっとっているとは言えないという状況で、めちゃくちゃでした。
廃仏毀釈が「成功」した地域と「失敗」、つまり民衆の抵抗にあってうまくいかなかった場合の差が生々しかったです。
今でも伏見稲荷大社にはお寺があったり、廃仏毀釈前の文化をうかがわせる場所もあります。しかしどれだけの信仰が雑につぶされたのだろうと思うと、文化が好きな身としては哀しいです。
