あらすじ・概要
小学生、天子のクラスにいる少年、ゴクオー。彼は嘘が大好きで、クラスの嘘を暴いて回っている。実は彼は、地獄の閻魔大王、地獄王だった。ゴクオーは人間の罪を暴きながらも、天子や人間世界の危機を救っていく。
エンタメ性とテーマ性を両立する高度な子ども向け漫画
日常回ではほとんど水戸黄門的に毎回展開が同じですが、各章にボス的敵役がおり、それぞれの敵と対決することがクライマックスになります。
日常回からクライマックスに進展していく過程が面白いですし、それぞれのボスも魅力的でした。
私はユーリィとサタンが好きでした。ユーリィは最初はいかにもいけすかないライバルキャラなのですが、その思いを知ったときは衝撃でした。倒されてからは頼れる味方としても登場してかっこよかったです。
サタンは彼の裏切りの真実がやるせなく、泣きたくなってしまいます。もっとうまくやれたかもしれない後悔が胸に来ました。
その分彼が楽しそうにしてるとちょっと救われます。
ゴクオーが罪を暴き制裁を加えるという下手をすると勧善懲悪になりすぎる展開を、高度な倫理観と描写のバランスで書ききっているところもすごかったです。
ゴクオーは嘘をつくことを含めて人間を愛しているので、ゴクオーが嘘を暴くのは人間の意志を肯定するためでもあります。
いじめられっ子の改心を「いじめた相手に許されないのは背負っていかなければならない。でも今の友達を大切にしよう」と描いたり、つまらない見栄にとらわれて失敗することから脱出したり。
男子向けのコロコロコミックらしく、男の子同士の嫉妬、憎悪、そして人間関係の回復を描いているのが興味深かったです。イケメン的なものでもなく、空想的なものでもなく、地に足の着いた男の子の悩みを描いているのは新鮮でしたね。あまり見かけない気がします。
テーマとエンタメ性を両立しており、子ども向け漫画の傑作と呼んでいい作品でしょう。とても面白かったです。
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