あらすじ・概要
南ヨーロッパのギリシャに興ったギリシア神話。その内容はキリスト教の時代になってもヨーロッパに強い影響をもたらした。世界の始まりや英雄譚など、ギリシア神話の有名な話を紹介しながら、古代ギリシャの人々が神や人間、自然についてどう思っていたのか迫っていく。
南ヨーロッパの罪と罰の神話
ギリシャと言うと青い海、カンカン照りの空なのでなんとなくネアカっぽい感じがしますが、ギリシャ神話は血なまぐさい人間の罪と罰にあふれています。
罪を犯して人間に火を与え、罰を受けたプロメテウスや、絶対に開けてはいけない甕を開けたパンドラ、神々を侮った罰として断罪される人間たち。
ギリシア神話では、人間を罪深いものとして認識していたのがわかります。
ときに凄惨ともいえる神罰の数々が怖かったです。
神の血を引く英雄たちも、誉こそ高いですが幸せとはいいがたいです。ヘラクレスはヘラの無理難題を叶え続けますが、それで幸せになることはありません。栄光の陰にむなしさのある物語です。
また、著者ふたりが平易でひらがな多めの語り口で書きながらも、かっこいい古臭い日本語を使うのが面白かったですね。ギリシア神話という古いテーマに合った文体でした。

