ブックワームのひとりごと

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『新理系の人々』よしたに 中経☆コミックス 全3巻 感想 電子機器の扱いに著者の価値観の変遷を感じる

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新理系の人々 すごいぞ! 日本の科学 最前線 (中経☆コミックス)

 

あらすじ・概要

著者、よしたには元SEの漫画家として生活している。理系の日常を描いたり、勤め人だった時の悩みやトラブルをおもしろおかしく描いたり。そして将棋AIや災害対策など、暮らしを支える「理系」の仕事について漫画を描く。理系の世界がわかるコミックエッセイ。

 

価値観の変遷が感慨深い

前シリーズとテーマはほぼ同じですが、『新理系の人々』になってからはインタビューや取材の比重が大きくなっています。

普段あまり技術者のインタビューを読むことが少ないので、興味深かったです。

将棋用の人工知能、Bonannzaを作った人へのインタビューが一番面白かったです。最初は弱くて誰にも勝てなかったのが、製作者に勝てるようになり、棋士に勝てるようにもなり……というのが劇的でした。

同時に製作者はAI全肯定派ではなく、優しい人間がAIを作らないと大変なことになると予想しています。現代の生成AIにも通じる問題ですね。

 

新し物好きで新しい技術を肯定していた著者が、「すぐついていけないテクノロジー」が増えてきました。機械の仕事をしていてもそうなるんだ、と安心しました。

また、前シリーズにはジェンダー観やステレオタイプにおいて嫌だなあという描写があったのですが、かなり改善されてきました。

女性のパンプスがいかに履きにくい靴か気づくところが面白かったです。

著者の価値観の移り変わりがわかるというのは長期連載の強みだなあと思いました。

 

 

 

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