ブックワームのひとりごと

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『斜陽の国のルスダン』並木陽 星海社FICTIONS 感想 ヨーロッパとアジアが交わる国の悲恋

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斜陽の国のルスダン (星海社 e-FICTIONS)

 

あらすじ・概要

優秀な兄が若くして亡くなり、ジョージアの女王として即位したルスダン。彼女は幼なじみで、同盟の人質のディミトリを王配とする。互いに思い合うふたりはジョージアのために奔走するが、陰謀と戦乱がふたりを引き裂いてしまう。

 

文化の交わるところで女王が奮闘する

ヨーロッパ、イスラーム圏、そしてアジアとさまざまな文化にもまれて成立したジョージア。その立ち位置から戦乱が続き、ルスダンは困難な時期に王位についてしまいます。夫は聡明で優しくはありますが、国内に何の後ろ盾もない外国人。さらに血統から警戒されてほとんど何の権力も与えられませんでした。

ルスダンとディミトリは深く愛し合う仲ですが、外国の侵略によって引き裂かれてしまいます。

戦乱のジョージアというなかなかない舞台設定と、キリスト教やイスラーム教、中央アジアの文化が入り混じるジョージアの文化を読むのは楽しかったです。

 

しかし悲恋としてしみじみ感じいるには、ちょっと尺が足りませんでした。キャラクターの心理描写が杓子定規で駆け足なので、共感しづらかったです。悲劇はキャラクターの内面が命なので、頑張ってほしかったところです。

厚みがなく本編に対しておまけが多い本なので、もっと腰を据えてじっくり書いてほしかったです。

 

 

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