あらすじ・概要
故郷を追放されたマガンダラは、生きるか死ぬかの状況で出会った、被食者であるはずのラホイ蘇倶と兄弟杯を交わす。相棒とともにこの星の危機を知ったマガンダラは、戻ったら死であるはずの故郷に帰ることとなる。しかし、この星はすでに蝕まれつつあった。
当て字と造語が入り乱れながら世界の真実を解き明かしていく
当て字と造語が入り乱れる難解な文体で、最初は何が起こっているのかわかりません。だんだん主人公は故郷を追放されたカニのような生物であることがわかってきます。
男でも女でもない「おとんな」(作中では「男」と「女」が組み合わされた字)であり、人間とは異なる食生活や性倫理があり、信仰もあるということが徐々にわかります。
この星には「人間」が暮らしていて滅びました。それを滅ぼしたことを生命たちは誇りに思っているようです。
そんな中で、主人公マガンダラは被食者である種族の男性と兄弟杯を交わし、彼と行動を共にすることとなります。
異種バディ、寿命差バディがあれこれコミュニケーション取るのは面白かったです。
現代の人間社会とは全く違う価値観なのですが、登場するキャラクターはみんな人間臭いです。と思いきや、その人間臭さも伏線であり、世界の真実はあまりにも残酷です。
マガンダラたちは自分自身は何者なのか、そして何をすべきなのか、変化していく心の内で考えます。その姿が痛々しかったです。
読みやすさをゴリゴリ削って世界観を生成している文体なので、読むのに4日かかりました。大変だったけど面白かったです。
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