あらすじ・概要
難民や移民として世界中に散らばりながらも、アイデンティティを失わないユダヤ人たち。ユダヤ人とユダヤ教はどのような関係なのか。ユダヤ人の離散のあらましや、ユダヤ教における宗教観、現代を生きるユダヤ人たちのアイデンティティの葛藤などを解説する本。
ユダヤ人たちの葛藤とユダヤ教の価値観
ユダヤ人はさまざまな国へとたどり着き、それぞれの独自の文化を生み出しました。同時に、住み着いた国の文化を取り入れていったので「ユダヤ人とは何か」という問いにさらされ続けることとなります。
「自分はユダヤ人だ」と考える人の中にも、宗教から離れたりユダヤ人コミュニティから離れる人も出てきます。
ヨーロッパ諸国も商業的な打算でユダヤ人を受け入れながら、反ユダヤ主義が高まると追い出したり虐殺を発生させてしまったりしています。人権という概念のない時代の話ですが、マイノリティに対して無責任な態度ではあります。
中盤から後半にかけては、ユダヤ教における価値観の解説です。この辺はなじみがない言葉が多くて難しかったです。
一方で、イスラエルの蛮行についてはあまり言及されていないので、現代の国際情勢を理解するには物足りないところもあります。
反ユダヤ主義を否定する立場上、言及できなかったのかもしれないですが、今となってみると「話していないのはおかしい」部分ではありますね。
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