あらすじ・概要
自閉症の息子を育てている著者は、育児についてブログを書いていた。しかし、そのブログをきっかけに誹謗中傷に遭ってしまう。誹謗中傷は自分自身から子どもに及び、さらに教育委員会にデマの通報がされるまでに至ってしまう。著者は裁判で犯人を突き止めることを決意する。
冤罪による誹謗中傷は怖い
表紙やタイトルから想像されるようにひどい展開が続きます。しかし、読む価値がありました。
ブログをやっている著者はあるときから誹謗中傷されるようになり、それは子どもである著者の息子にも及びます。
同じ学校の保護者を騙った人が出てきたせいで疑心暗鬼になったり、子どもに被害が及ぶことを心配したりでした。
読んでいるだけでもかなりきつかったです。
著者は裁判を起こす決断を下し、誹謗中傷の首謀者を突き止めます。しかしここからも報われない展開が続きます。
著者は裁判には勝訴することができましたが、結局誹謗中傷した人の本当の気持ちはわかりません。また、元凶が一人だったとしても犯人に協力した多くの人がいたはずです。その人たちがお咎めがないのがあまりにも理不尽です。
私もインターネットで「こういうひどい人がいる!」という投稿を見ることがありますが、「そんな人もいるかもしれないな」と思うだけで基本ミュートをかけています。
義憤に駆られて不用意なことを言ったら、この漫画の作者のように冤罪で苦しむ人もいるかもしれません。
やばい人が断罪されてスカッとするより普通の人が守られる方を優先しますね。
冤罪って恐ろしいなあと思いました。
『読まれる覚悟』桜庭一樹 ちくまプリマー新書 誤読や齟齬から「読む・読まれる」関係を考える
【感想】『アンナチュラル』のセルフ返歌としての『MIU404』
虚言癖のある母親を訴え返して学校と部活の無実を証明する―福田ますみ『モンスターマザー 長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの戦い』
