あらすじ・概要
高野秀行は世界各地のUMAや奇妙なものごとを「本当にあるのか」確かめに行き、それをノンフィクション本にするという仕事をしている。そんな生活の中で見聞きした他国の文化、政治情勢などをエッセイにした。また、他の探検を仕事にする人々の対談や書評も収録。
断片エッセイだけど面白い
断片的なエッセイの詰め合わせでまとまりはありませんでしたが、これはこれで面白かったです。ただ、著者の素性をある程度知っている人向けでしょう。
早稲田大学の探検部に所属していた著者は世界各地の「こういうものがあるらしい」といううわさを聞くと確かめに行く、と言う行為を繰り返しています。それをノンフィクションとして本にします。
動機は完全に野次馬根性ですが、調べるために現地の人と交流するうちに、その人たちが置かれた政治的厳しさを知ることになります。
そうするとトンチキ本ばかり出しているのに下手な知識人より貧困や差別、民族問題に詳しいという状態になってしまいます。
著者が善人でないからこそふとした時に持つ相手への親近感に共感してしまうことになります。
そんな著者の書く随筆はツッコミどころだらけですが、どこか優しさがあります。
早稲田大学探検部の変な部活っぷりも紹介されていて興味深かったです。あれ本当に変な組織ですよね……。
それでいて多くのジャーナリストや探検家を輩出しているという謎部。
終盤は著者が寄稿していたノンフィクション本の書評をまとめてありました。これも面白かったです。自分では探さないような個性的な本ばかり紹介されていて読みたくなりました。

