ブックワームのひとりごと

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『ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか』牧野百恵 中公新書 感想 女性について実際のデータで政策を語ろう

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ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか (中公新書)

 

あらすじ・概要

日本にあるというジェンダー格差。しかしその対策や、政策は偏見やバイアスに基づいていることもある。女性について正確なデータを集め、データに基づいて女性がもっと活躍できて幸せになれる世界を目指す。日本のジェンダー格差の解消で社会をよくするにはどうすればいいだろうか。

 

バイアスにとらわれないデータで女性を支援する

一見ジェンダー平等に効果がありそうな政策がそうでもなかったり、男女を分けるような政策が逆にジェンダー平等に効果があったり、データを見ると常識的な感覚からすると奇妙なことが起こっている場合があります。

人間がバイアスを捨てて政策を選ぶというのは難しいですね。

 

ジェンダーに対する俗説について、著者はデータに基づき否定していきます。女性は高学歴になると子どもを産まなくなるとか、クォーター制には効果がないだとか、ついバイアスによって考えてしまいそうなことを否定してくれます。

データを得るために、アフリカの宗主国に勝手に引かれた国境線を利用したり、双子の研究をしたり、その辺の工夫も面白かったです。

 

データがどんな不都合な状況を暴いたとしても、統計学は人間の幸せに使われるべきです。データが残酷だとしても人間の社会をよくするのをあきらめてはいけません。データを扱う人間はその倫理観が問われると思います。

 

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