ブックワームのひとりごと

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『ツレがうつになりまして』細川貂々 幻冬舎文庫 感想 うつになってしまった夫を観察する漫画

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ツレがうつになりまして。 (幻冬舎文庫)

 

あらすじ・概要

楽天的で前向きだった夫(ツレ)が、ある日うつ病になってしまった。著者はツレの変化に戸惑いながらも、病気について理解しようとする。大黒柱となった妻の代わりに主夫になった彼は、家事をしながら回復していく。

 

ユーモラスだけどきれいごと過ぎない

うつになってしまった夫を妻の立場から描いたコミックエッセイです。

異常にネガティブになってしまったツレをどこかコミカルに語ります。

頭からアンテナが生え、何かの電波を受信し、ちょっとしたことで落ち込むようになってしまいます。著者はその姿に悩みながらも、持ち前のズボラさ、いい加減さで受容していきます。

善人ではないからこそ楽しめる語り口です。

夫は病状が行ったり来たりしつつも、数年の時間をかけて回復していきます。

出かけられるようになったり、人と接しても大丈夫になったりするシーンが我がことのようにうれしかったです。

 

『7年目のツレがうつになりまして』では、『ツレうつ』のヒットの影響が描かれています。

メディアミックスの台本が望まぬものだったときの交渉や、企画を持ち込んで音信不通になる人など、きれいごとではない部分もあります。

ユーモラスではありますが、前向きすぎない、現実味のないきれいごとは言わない塩梅が良かったです。

 

 

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