ブックワームのひとりごと

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『置かれた場所で咲きなさい』渡辺和子 幻冬舎文庫 感想

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置かれた場所で咲きなさい (幻冬舎文庫)

 

カトリック系の女子校で働いてた著者は、これまでの人生を振り返って読者にアドバイスする。「置かれた場所で咲きなさい」はどういう意味か、自分の老いについてどう思うか、うつ病になって感じたことなど様々なことを語る。

 

SNSで言われているような本ではないというのは本当にそうでした。

 

「置かれた場所で咲きなさい」というのは「環境の奴隷になってはいけない」という意味で、この場所で努力し続けろというよりも、どんな場所に行っても自分自身を見失うなということです。

また、病人には病人なりの、老人には老人なりの努力があります。無理をしろということではありません。

ときに自分の弱さを認めたり、欠けたところから世界を見ようとするのも「努力のうち」です。

自分自身が不完全なことを受け入れながらも、自分なりにこの世界に根を張って花を咲かせることが大事なのです。

 

「人に100%の信頼を寄せてはいけない。許すために疑う」とか「軽々しく共感するよりは違いを認めてリスペクトするほうがいい」とか現実味のあるアドバイスも多いです。

そしてこの人の職業は教師であり、いろんな人を見た結果この思想にたどり着いたというのは説得力があります。

修道女ではありますが、修道院に引きこもって暮らしていたわけではないですし……。

この本刊行当時の悩みがダイエットというのが人間味がありました。

 

「努力しろ」という話ではあるし、私はキリスト教を信じていないので共感できない部分もあります。

しかし信心深いことすなわち狂信者ではないということを感じさせる本でした。

 

 

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