ブックワームのひとりごと

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『魔女の宅急便』角野栄子 福音館文庫 仕事によって成長していく少女

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魔女の宅急便 (福音館文庫 物語)

 

あらすじ・概要

魔女の少女、キキは13歳で生まれた町を離れて独り立ちすることになる。たどりついたコリコの街では、ほうきで空を飛べることを生かして宅急便を始める。コリコの町でさまざまな人たちに出会い、仕事をするうちに、キキは少しずつ大人になっていく。

 

仕事によって成長していく少女

13歳で独り立ちし、コリコの町で暮らすことになった魔女のキキの物語。

ひとつひとつの物語は何気ないものですが、心理描写が巧みです。キキの気持ちも、お客さんたちの気持ちも、あれこれ考えてしまいます。

描かれている感情はポジティブなものとは限らず、嫉妬や劣等感、寂しさなどもあります。それでも物語の優しさは保ち続けているところが素晴らしいです。

 

この世界では魔女の神秘の力が弱まってきており、キキもほうきで空を飛ぶことと、くしゃみの薬を作ることしかできません。

魔女は神秘的な力から、恐れ差別される存在でもあり、頼りにされる存在でもあります。そんな他人の評価に揺れ動きつつも、キキらしく伝統を受け継ぐとは何か、考えていきます。

滅んでいく運命なのは切ないですが、キキの息子、トトが普通とは違った魔女の生き方を探するところは救いでもありました。

世代交代で失われるものがあったとしても、また、新しく魔女の物語を模索する人々がいます。それがよかったです。

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