あらすじ・概要
異世界の王になったごく普通の少女、陽子は、この世界のことがわからず、官吏に侮られる日々を送っていた。陽子は市井に降り、社会の勉強をすることになる。陽子と同じ海客で主人に虐げられていた鈴、王である父を殺害された公主、祥瓊も景王に会うために旅を始めた。
ナメられている女王がどうやって権力を取り戻すか
序盤の陽子のナメられっぷりがつらいです。十二国記は男女差別が少ない世界観なので女性が王になるのは珍しくないのですが、慶は短命の女王が続いて女王は侮られがちです。陽子の前の予王は内気で控えめな人で、道を失ううちに政を放り出してしまいました。そのせいで官吏も王をないがしろにしたまま政治をやることに慣れてしまっています。
こんな官吏たちからどうやって権力を取り戻すか、十代の女の子には厳しすぎる道です。
鈴と祥瓊も、人との出会いをきっかけに自分を見つめ直し、乱に参加します。
鈴は本人が思っている以上に周りに心配してくれる人はいたので、その人の「心配」にちゃんと向き合っていれば慶まで来る必要はなかったでしょうね。来てくれないと話が始まらないんですが。
いろんな怒り、悲しみが積み重なったあとのラストシーンは本当にスカッとしました。
ただ現代人の感覚からするとスポ根すぎる……という面もあります。
身分の高い人は社会に奉仕すべき、というのはわかるんですが、実際そういう人間にはなかなかなれないでしょう。
祥瓊も親がああだから自分のことについて知る機会がなかったので厳しすぎると思いました。ただ祥瓊の父は30年在位しているので。30年も何も知らないお嬢様やってたらさすがにムカつきますかね。
王の家族が未成年でも気軽に不老不死にしちゃう制度も悪いのでは?
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