ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

植物体質の少年を世話する幼馴染は激重感情を持っている―柴谷けん『ベビーリーフデイズ』

ベビーリーフデイズ (RYU COMICS)

 

あらすじ・概要

ツバキが拾った少年、ナツメには不思議な体質があった。それは植物のように水や土から栄養を得る必要があること。ナツメの世話をかいがいしく焼くツバキだが、ナツメは突然園芸部の少女ビアンカと付き合い始める。それを見たツバキは心穏やかではなくなる。

 

BLに限りなく近いけどBLと明言しないことに意味がある

限りなくBLに近い、でもBLとは明言されていない作品でした。何だこれ。

それならBLでいいじゃないかとは思うんですけど、ナツメは植物体質ゆえに恋愛対象も植物なんですよね。だから花を見ると「かわいい」と言うし、花の香りをかぐとフェロモンのように感じていやらしい気持ちになります。

(植物体質としての)性欲と、幼馴染への巨大感情が別枠で語られているのでややこしいことになっています。

ただ、そのややこしさこそがこの作品の本質で、「これは恋だよ」と明言しないことに意味があるのだろうな、と思います。

男同士がイチャイチャしてるのに「BLではない」と主張する作品は普段は好きではないんですが、この作品はあえて明言しない意味があり、面白かったです。

 

脇役キャラクターたちもみんな変なやつらで、コメディとしても笑えました。

 

惜しむらくは余り画力が高くないところで、動物や子どもが出てくるシーンだと明らかにバランスがおかしいです。それも味がある……と言うには絵柄と作風が合っていませんでした。

全体の構成ももっと練れそうなので惜しいです。

 

ただ唯一無二の作風をしていると思うので、そういう意味では面白かったですね。広くおすすめするわけではありませんが、ハマる人はいそうです。

ベビーリーフデイズ (RYU COMICS)

ベビーリーフデイズ (RYU COMICS)

  • 作者:柴谷けん
  • 徳間書店(リュウ・コミックス)
Amazon