ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

ホラー

物語るために生まれてきた男の文章作法―スティーヴン・キング『書くことについて』

今日の更新は、スティーヴン・キング『書くことについて』です。 あらすじ・書籍概要 ホラーの巨匠スティーヴン・キング。彼が「書くことについて」語る。生い立ちと小説家としてデビューするまで、ドラッグと酒に溺れた過去。そして創作技法やエージェント…

都市伝説を生み出す裏世界を探検せよ―宮澤伊織『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』

今日の更新は、『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』です。 確か去年のハヤカワ電子セールで買ったものです。 あらすじ 大学生の空魚(そらを)は、条件を満たすと入れる「裏世界」で鳥子と出会う。お金稼ぎになるとも言われ、裏世界に消えた友人…

「祟る少年」に出会った教育実習生の郷愁―小野不由美『魔性の子』

今日の更新は、小野不由美『魔性の子』です。 あらすじ・書籍概要 教育実習生として母校の高校に帰ってきた広瀬は、高里という生徒に出会う。彼の周りには、事故が頻発していた。学校では、「高里は祟る」といううわさが飛び交う。広瀬は高里に興味を持ち、…

泥臭さが楽しいものづくり映画―『カメラを止めるな!』

金曜ロードショーで『カメラを止めるな!』を見ていました。 ネタバレはできるだけ伏せたけれども、何も知らずに見たほうが楽しいので、未見の人はブラウザバックしてね! あらすじ 田舎の廃墟でゾンビ映画を撮影中の一行。監督は本物の表情を取りたいと躍起…

「憑かれた」テニス少女の地獄の道行き―甲田学人『霊感少女は箱の中2』

今日の更新は、甲田学人『霊感少女は箱の中2』です。 久しぶりに続刊に手を出したけれど、だいたい内容を覚えていてよかったです。 あらすじ 交霊サークル「ロザリア・サークル」の手伝いをするようになった柳瞳花。そのロザリアにテニス部の的場茜から依頼…

デジタルなギミックを使ったノベルゲーム―「怪異掲示板と七つのウワサ」感想

今日の更新は、ノベルゲーム「怪異掲示板と七つのウワサ」です。 play.google.com

プロのやる大真面目な二次創作―『高慢と偏見とゾンビ』感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『高慢と偏見とゾンビ』です。 小説の方の『高慢と偏見』を読んだら見てみたかった作品です。 あらすじ ゾンビが徘徊する世界。地主階級に生まれたエリザベスは、ビングリ―とダーシーという男性に出会う。エリザベスはゾンビを倒すことを第一…

こっくりさんと契約した男の、悲しくも希望のある結末―乙一『天帝妖狐』再読感想

今日の更新は、『天帝妖狐』です。 久しぶりに読みたくなったので楽天koboで買いました。電子書籍は気が向いたときに買い戻せて、著者にお金を払えるのでいいですね。 あらすじ 杏子は道端で倒れていた夜木という男を拾う。顔を隠した夜木は、何か訳ありのよ…

世界観がちゃんぽんになった怪談集―小原猛『沖縄の怖い話 琉球怪談物語集』感想【AmazonPrimeリーディング】

今日の更新は、『沖縄の怖い話 琉球怪談物語集』です。 これももうPrimeリーディングからは外れちゃったみたいですね。 書籍概要 沖縄に移住した著者は、沖縄の怪談に興味を持ち、収集を始める。沖縄の亀甲墓、霊場であるウタキ、霊能力者のユタ、沖縄戦や米…

因習ものを離れてしまったので物足りなかった―今邑彩『翼ある蛇』感想

今日の更新は、今邑彩『翼ある蛇』です。 前巻の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 英文学翻訳者でフェミニストの沢地逸子のホームページに謎の書き込みがあった。次の日、都内で猟奇殺人事件が起こる。喜屋武蛍子は、姪の火呂がそのホーム…

秋に閉じ込められたリプレイヤーたちのゆるい生活 恒川光太郎『秋の牢獄』再読感想

あらすじ 女子大生の藍は、自分が11月7日を繰り返していることに気づく。同じ境遇の「リプレイヤー」たちとつるみ、ループを楽しむ。しかし、「北風伯爵」という謎の存在がリプレイヤーたちを脅かしていて……。表題作含む三編を収録。

レスタトが語る『夜明けのヴァンパイア』の真実 アン・ライス『ヴァンパイア・レスタト 下』感想

吸血鬼の小説を読むシリーズ。この表紙ちょっとセクシーな感じですね。 あらすじ 自身の母親をヴァンパイアとしてよみがえらせたレスタト。彼女と別れたレスタトは、伝説的吸血鬼マリウスを探し旅をする。マリウスの口から語られた、吸血鬼という種族の誕生…

ロックスターの吸血鬼の語りは嘘か真か アン・ライス『ヴァンパイア・レスタト 上』感想

吸血鬼ものの作品を読むシリーズ。 あらすじ 眠りから目覚め、ロックスターとなったヴァンパイア・レスタト。彼は自伝を書き始める。老ヴァンパイアから血を与えられ、吸血鬼となった彼は、超常的な力と財力を得る。

怖くて論理的なホラーミステリ 小野不由美『ゴーストハント』感想記事まとめ

あらすじ 旧校舎で起こった心霊事件を解決しにやってきた渋谷一也、通称ナル。彼の事務所でバイトすることになった麻衣は、彼と個性豊かな霊能力者たちと心霊事件に挑む。たびたび夢に出てくるナルに、麻衣は淡い恋心を抱くのだが……。

恋の終わりと少女の成長で締めくくる 小野不由美『ゴーストハント7 扉を開けて』感想

ついに最終巻。感慨深いですね。 あらすじ 前巻の事件の帰り道、山奥に迷い込んだSPRのメンバー。ナルはそこで突如「SPRを解散する」と宣言した。納得がいかないSPRのメンバーたちはコテージを借りてその場に残る。そんな中、地元の人たちに幽霊の出る校舎に…

農場で暴力男に支配される同性愛者 『トム・アット・ザ・ファーム』感想

dtvに入会した友達におすすめされた映画です。身の回りに入会している人がいると映画探しがはかどりますね。 あらすじ トムは死んだ恋人のギヨームの故郷を訪ね、葬儀に出席する。そこでギヨームの兄に暴力で脅された。トムは同性愛者であることを秘密にし、…

だめだった巫女さんがいいところ見せる回 小野不由美『ゴーストハント6 海からくるもの』感想

今回の表紙はニス塗りかな?それとも他の効果? あらすじ 依頼を受けてある家にやってきたSPRのメンバー。そこは代替わりするたびに人が死ぬ家だった。ナルが霊の攻撃を受けて憑依されてしまい、SPRのメンバーはナル抜きで調査を行うことに。はたして「呪い…

森の奥の洋館で人が消え続ける 小野不由美『ゴーストハント5 鮮血の迷宮』感想

メタル系の紙に印刷されていてめっちゃギラギラした本です。 あらすじ 日本国の元首相から依頼を受け、森の奥の洋館にやってきたナルたち。そこは人が消える館だった。集められた他の霊能力たちと一緒に捜査を開始するが、人々が次々に消えていく。果たして…

座敷牢に閉じ込められた彼女はなぜ怖い話を集めるのか オキシタケヒコ『おそれミミズク あるいは彼岸の渡し網』感想

よその読書ブロガーさんがおすすめされていたので気になった本。読み終わってから表紙を見るとなるほどなーと思います。 この本はブログの収益で買いました。ありがとうございます! あらすじ 新聞配達員の瑞樹は、ツナという座敷牢に閉じ込められた女の子に…

怪異が移動する学校で行われたあることとは 小野不由美『ゴーストハント4 死霊遊戯』感想

表紙がネタバレになっています。読み終わって初めて気づくレベルのネタバレなんですが。黒い部分は印刷がちょっと盛り上がってます。 あらすじ 心霊現象が多発する高校の調査に来たSPRのメンバー。生徒たちは学校の無意味な締め付けに不満を持っていた。除霊…

心霊事件の黒幕にひえっとなる 『ゴーストハント3 乙女ノ祈リ』感想

あらすじ SPRに持ち込まれる心霊相談。それはすべて同じ高校から持ち込まれたものだった。増え続ける怪談に頭を悩ませるSPRの面々。その解決には、麻衣の秘められた力がヒントになっていく。

沖縄を舞台に幻想と醜さの間を行く短編集 恒川光太郎『月夜の島渡り』感想

書籍概要 逃げ込んだ孤島にいた軟体動物との暮らし、何度も生まれ変わる女性が見た時代の流れなど、沖縄を舞台にした幻想小説短編集。

お姉さん巫女綾子がポンコツかわいい 小野不由美『ゴーストハント2 人形の檻』感想

今回の表紙箔押しですね。変わった箔の押し方です。 あらすじ SPR(渋谷サイキックリサーチ)の渋谷一也(ナル)と麻衣は、依頼を受けて怪現象の起こる洋館へ向かう。そこで別のルートで依頼されていた綾子と法生と出会い、協力して調査を進めていく。

怖くておかしくて美しい短編小説をアンソロジーに 西崎憲編訳『怪奇小説日和 黄金時代傑作選』感想

書籍概要 おどろおどろしく、怖くて、美しい。そんな怪奇小説の18編を、古典的なものから新感覚なものまで、一冊にまとめ翻訳したアンソロジー。

とても論理的なホラーミステリ 小野不由美『ゴーストハント1 旧校舎怪談』感想

コミカライズが面白かったので読んでみようという本です。 あらすじ 旧校舎には幽霊が出るという噂があった。麻衣はそこでゴーストハントをするという少年に出会う。除霊は他の霊能力者を巻き込み、謎を増していく。はたして旧校舎の幽霊の正体とは……。

「普通」へのコンプレックスから生まれてくる狂気が恐ろしい 舞台『孤島の鬼』配信感想

舞台好きの友人に強くおすすめされたので見てみました。 DMMの配信でいろいろ舞台映像を見れることに気づいてしまった……。気づいてはいけなかったかもしれません。(趣味が増えるという意味で) www.dmm.com あらすじ 簑浦は、真っ白な髪の毛を持つ青年だ。…

死にぞこないになった少年がグロい化け物を倒す 九岡望『ニアデッドNo.7』感想

『エスケヱプ・スピヰド』が面白かったのでありがとう課金もかねて購入しました。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ ある日、記憶を失い境死者(ニアデッド)として目覚めた少年赤鉄(アカガネ)。自分はなぜこんな体になったのか……。同じ境死者、紫遠(…

子どもたちのためにフランスのホラー短編をピックアップ 平岡敦 編訳『最初の舞踏会 ホラー短編集3』感想

岩波少年文庫は、だいたいの図書館にあるのでとっつきやすいですよね。買うとしてもそれほど高くないし。 書籍概要 グロデスクなものから幽霊者まで、短編ホラー小説を子ども向けに翻訳・編集したアンソロジー。英米編に続くフランス編。

オスカルは吸血鬼少女に何ができるのか ヨン・アイヴィテ・リンドグヴィスト『MORSE モールス 下』感想

吸血鬼小説を読んでみるシリーズ1-2。 あらすじ 連続殺人事件の容疑者として捕まった男。しかし警察は彼と対話することができなかった。一方オスカルは、エリの正体を打ち明けられる。近々ここを去るというエリに対して、オスカルはどうするのか……。

人々は狂気をどう見たか セイバイン・ベアリング=グールド『人狼伝説 変身と人喰いの伝説について』感想

人狼や吸血鬼について調べてみたくなったので借りてきた本です。 でっかい図書館はいろんな本が置いてあるから楽しい。 書籍概要 人間が狼に変身し、人々を襲うという「人狼」。そのルーツには人間から動物への変身にまつわる神話があった。人間の人喰いへの…