ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

SF

素行の悪いヒーロー、行動を改めて普通のヒーローを目指す―『ハンコック』

地上波で『ハンコック』がやっていたので見ました。 名前は知っていたけど見たことなかった作品。 あらすじ スーパーパワーで町を守る男ハンコック。が、その破壊的行動と性格の悪さのせいで、いつもみんなの嫌われ者だ。そんなとき、ハンコックはPR会社に勤…

刀剣男士の目指すは織田信長の暗殺―『映画刀剣乱舞』【ネタバレ注意】

がっつりネタバレをしていますので、映画を見た人、もしくはネタバレを見るのが趣味な人以外はご覧にならないでください。 あらすじ 歴史改変を防ぐため、本能寺の変の時代へ、三日月を隊長とした6振りは出陣する。しかしその後、織田信長は生きていること…

面白いけど内向きなところはいただけない―牧野修『月世界小説』(ハヤカワ文庫)

今日の更新は、牧野修『月世界小説』です。 この装丁がかっこよくて気になっていた本。 あらすじ 友人とゲイパレードを見に来ていた菱谷修介は、突然怪物たちに襲われ、世界の終わりを見る。彼が逃げ込んだのは自分の妄想世界。あまたの妄想世界では、神と人…

並行世界を超えて幽霊になった少女を救え―乙野四方字『君を愛したひとりの僕へ』感想

今日の更新は、乙野四方字『君を愛したひとりの僕へ』です。 対になっているほうの記事はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 両親の離婚によって父親に引き取られた暦は、父の働く研究所で栞という少女に出会う。彼女と惹かれ合う暦だったが、父と…

並行世界におけるすべての彼女を愛せるか―乙野四方字『僕が愛したすべての君へ』感想

今日の更新は、乙野四方字『僕が愛したすべての君へ』です。 一度読んでみたかった作品。 あらすじ 並行世界の概念が証明されている世界。秀才の高崎暦(たかさき・こよみ)は85番目の世界から来たクラスメイト滝沢和音(たきざわ・かずね)に声をかけられる…

錆に蝕まれた日本を旅する荒くれ者―瘤久保慎司『錆喰いビスコ』感想

今日の更新は瘤久保慎司『錆喰いビスコ』です。 いつかのセールで買ったもの。 あらすじ お尋ね者のキノコ守りのビスコ。彼は錆にむしばまれた師匠、ジャビを助けるために、「錆喰い」というキノコを探す旅に出る。自衛団長である姉を助けたいミロも相棒に加…

面白いんだけれど若干心配になる綱渡り具合―『ヒプノシスマイク Buster Bros!! VS MAD TRIGGER CREW』感想【AmazonPrimeミュージック】

今日の更新は『ヒプノシスマイク BBVSMTC』です。 Primeに入っているところを見ると、完全に投票でCDを積む人によって儲けてるのかな……。 あらすじ ディヴィジョン・バトルのために中王区に向かったBuster Bros!!!とMAD TRIGGER CREW。一晩中王区に泊まり、…

王道だけどちょっと物足りない―葛西伸哉『世界が終わる場所へ君をつれていく』感想

今日の更新は、葛西伸哉『世界が終わる場所へ君をつれていく」です。 一冊完結のライトノベルおすすめで紹介されていたもの。 あらすじ 青森に、メタリックな謎の木が生えた。金属の塊を飛ばすそれのせいで、周辺住民は避難を余儀なくされる。しかしふたりの…

田中相『LIMBO THE KING』の結末が見たくて震えるのでみんな買ってくれよな

最近追いかけているのが『LIMBO THE KING』というSF漫画です。 続きが気になりすぎて打ち切りにおびえているので、ここで宣伝して少しでも売り上げに貢献できれば……と記事を書きます。 あらすじ 一旦は終息した奇病「眠り病」が再び現れた。事故で片足を失っ…

描写は好きだけどちょっと物足りない―乾緑朗『機巧のイヴ』感想

今日の更新は、乾緑郎『機巧のイヴ』です。 レビューを見かけて面白そうだったので読んだ本。 あらすじ 江戸風の世界。天府という首都に、伊武(いう゛)という人形がいた。彼女は人間のようにふるまい、人間のように話すことができる。伊武には、天帝家にま…

【18年10月31日まで無料公開】滅びの美学を感じる終末漫画―つくみず『少女終末旅行』感想

今日の更新は、つくみず『少女終末旅行』です。 web漫画サイト「くらげバンチ」が五周年を記念していくつかの漫画を全話公開してくれているので、そこで読みました。 kuragebunch.com あらすじ 終末世界で生きるチトとユーリ。彼女らは、多層的に作られた町…

趣味に合わないけれど面白いアニメ―『STEINS ;GATE』(アニメ)感想【AmazonPrimeビデオ】

今日の更新は、『STEINS;GATE』です。 AmazonPrimeビデオで見ました。 あらすじ 岡部倫太郎率いる「未来ガジェット研究所」は偶然、過去にメールを送れる機械を開発する。実験を繰り返しながら過去に干渉するラボメンバーだったが、改変された過去はある重大…

着実に描写を積み重ねていく時間SF―一穂ミチ『きょうの日はさようなら』感想

今日の更新は、一穂ミチ『きょうの日はさようなら』です。 ライト文芸レーベルの作品をいろいろ読むシリーズ。 あらすじ 双子のきょうだいの明日子と日々人は、いとこの今日子と暮らすことになった。彼女は、コールドスリープによって30年前からやってきた女…

似たような展開が多くてちょっと飽きた―梶尾真治『おもいでエマノン』感想

今日の更新は、梶尾真治『おもいでエマノン』です。 何のセールだったか忘れたんですがKindleセールで買ったもの。 あらすじ 地球に生命が誕生してからの、すべての記憶をもっている女性「エマノン」。彼女はいつもどこかを旅している。エマノンがすれ違った…

Amazonプライムで『ヒプノシスマイク』各ディヴィジョンCDを聞いたその感想

とうらぶの連隊戦をしながらAmazonプライムでヒプノシスマイクを聞いてました。 今日はその感想です。 あらすじ 私が書くよりも公式から引用したほうが雰囲気が伝わると思うので引っ張ってきました。 H歴、武力による戦争は根絶された……。 争いは武力ではな…

大人たちの子どもっぽさが気になる―縹けいか『モーテ 夢の狭間で泣く天使』感想

今日の更新は、縹けいか『モーテ 夢の狭間で泣く天使』です。 あらすじ アミヤがモーテを発症し、自傷行為を行ってしまう。ダンテは、ローマに向かってアミヤの世話をすることに決める。しかし、モーテの症状は、徐々にアミヤをむしばんでいき……。

読み進めるうちに不安になってくる時間SF―法条遥『リライト』感想

今日の更新は、法条遥『リライト』です。 表紙だけ見ると青春ものみたいですね。微妙に違うんですけど。 あらすじ 1992年、未来から来た園田保彦に出会った「私」は、彼を助けるために10年後に飛ぶ。しかし実際の10年後、過去の「私」は現れなかった。少しず…

オチのひねり方が粋なSF短編集―フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』感想

今日の更新は、フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』です。 うっかりすると更新報告しているTwitterのアカウントが凍結されそうなタイトルですね。 あらすじ 精神病院に潜入することになったジョージ・バイン。彼には三年前からの記憶がな…

優しい子どもたちに病が襲い掛かる―縹けいか『モーテ 死を謳う楽園の子』感想

今回の更新は『モーテ 死を謳う楽園の子』です。 こういうサブタイトルしっくりこないなあ。「死を謳う楽園に子がいる」なのか、「死を謳う子が楽園にいる」のか、わからなくないですか? 前巻の感想はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com あらすじ 小説家と…

情念全部のせラブストーリー―縹けいか『モーテ 水葬の少女』感想

今日の更新は『モーテ 水葬の少女』です。 そういえば最近ちゃんとライトノベル読んでないな! と思って久しぶりに入手しました。 あらすじ 若いうちに自殺してしまう「モーテ」という奇病がある世界。サーシャは、ドケオーと呼ばれる孤児施設に送られる。そ…

アンドロイドを直す博士が訳ありの野良アンドロイドを拾う 辻村七子『マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年』感想

あらすじ ノースポール合衆国自治州『キヴィタス』は、5億6千万の人口を収容する人工都市だ。アンドロイド管理局に勤める若きエリート、エルガー・オルトンは、帰り道で登録情報のない“野良アンドロイド”の少年を拾う。ワンと名乗った少年型アンドロイドとエ…

時間ループと現代との類似性とこの先生き残るには 浅羽通明『時間ループ物語論』感想

久しぶりに評論系の本を読んで新鮮でした。そうそうこういう感じだった。 書籍概要 登場人物が同じ時間を繰り返す、時間ループ物語。古今東西の時間ループを紹介し、その傾向を分析。さらに、昔話や日本文学などの過去の作品から、時間ループの起源を探って…

花丸な男士たちの花丸な日々 『続 刀剣乱舞―花丸―』感想

そういえば見ていたのに感想を書いていなかったな、と思いまして。 あらすじ 前作で修行に旅立った大和守安定。彼を待つ加州清光は、新しい刀のお世話係に任命される。新しい刀が増え、新しい一年が始まる。刀剣男士たちはどのように季節を過ごしているのか……

滅びゆく人類の中に生まれたつぎはぎの怪物 日日日『ビスケット・フランケンシュタイン 完全版』感想

好きだった本を読み返すシリーズ。でも完全版は読んだことがありませんでした。 あらすじ 体の一部が謎の物質に置き換わる奇病が蔓延する世界。患部をつぎはぎにした人形は、自我に目覚めた。ビスケという名を得た怪物は、徐々に荒廃していく世界をさまよう…

人造人間よ、時空をさかのぼって人類を救え 青春アドベンチャー オーディオドラマ『時砂の王』感想

www.nhk.or.jp ラジオドラマになったときいて、時砂の王を聞いていました。 NHKラジオに聞き逃し配信があるのを初めて知りました。べ、便利……。 あらすじ 他の星からやってきた侵略者を倒すために生まれた、メッセンジャーのオーヴィル。彼らは時間遡行の能…

性行為が失われた世界で誰かを愛する 森田季節『不動カリンは一切動ぜず』感想

Twitterでおすすめされていたので読んでみた本です。 あらすじ すべての子どもが人工授精で生まれる時代。人々は手にノードを埋め込み思念を交換していた。中学生の火輪(かりん)と兎譚(とたん)は、学校の課題である事件を調査したことから、やっかいごと…

想像していたよりもずっと未来はSF的だね 目覚ましアプリ『MakeS おはよう、私のセイ』感想

現在の私のセイ(サイバーな見た目にしたい) Home│MakeS公式サイト 「Makes おはよう、私のセイ」をやってみて、SF好きとしてすごく感動しました。 私は乙女ゲーム苦手なタイプなんですが(嫌悪感というより、画面の向こうから口説かれるのがすごく気恥ずか…

サイボーグ兵が、ロボット兵と無垢な少女と一緒に穏やかな生活 長谷敏司『楽園 戦略拠点32098』感想

一巻完結ライトノベルおすすめ記事でおすすめされていたものです。 あらすじ 人類の間では、千年間戦争が続いていた。サイボーグ兵ヴァロアは、敵が必死に守っている謎の惑星に降下する。そこでロボット兵ガダルバと少女マリアに出会い、牧歌的な生活をする…

死体処理の少年が銃を手に入れて吸血鬼を狩る 古橋秀之『ブラッドジャケット』感想

あらすじ 死体の処理を生業とする少年、アーヴィング・ナイトウォーカー。ある銃を手に入れたことから、彼は変わり始める。一方都市では、最強の吸血鬼「ロング・ファング」を倒すため、ヘルシングという男が駆けずり回っていた。

天才パイロットがわがまま科学者のお守りをする 南井大介『小さな魔女と空飛ぶ狐』感想

あらすじ 天才的な飛行機の才能を持つ軍人、クラウゼ。彼は天才少女、アンナリーゼのお守りを命じられる。戦争を終わらせようとするわがままな魔女を、クラウゼは制御することができるのか……。