ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

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体は男だが性辞任が女の王女様が男でも女でもない妖精に恋をする―黒井あがさ『ロイヤル・ガーデンの友人』

あらすじ・概要 男性の身体を持つが性自認は女の王女、マイルス。公務のときは男性の格好で、プライベートは女装して過ごしている。そんなマイルスの友人は、男か女かわからない白の妖精、オウ。マイルスはオウに恋心を抱くが、性別のないオウはその感情に応…

3つの宗教が混じり合う聖地へ―りえぞう『イスラエルに行ってみた 旅行記コミックエッセイ』

あらすじ・概要 バックパッカーとしてイスラエルに行ってみたいと思っていた著者。しかしイスラエルに入国後、敵対する国に行けなくなる場合がある。アラブの他の地域を巡ったあと、ようやくたどり着いたイスラエルは、3つの宗教の対立を象徴するような場所…

毒親から生き延びた人が励まし合うようなコミックインタビュー集―菊池真理子『毒親サバイバル』

あらすじ・概要 アルコール依存症の父と宗教にハマった母を持つ著者は、大人になってから自分の家庭が普通ではないと気づく。著者は自分以外の「毒親」を持つ人々に取材し、そのエピソードを漫画にすることにした。劣悪な家庭環境をサバイブしてきた人々の、…

成長していく人間に寄り添う面白さが描かれている―ひこちゃん『小学生男子は本日も晴天なり!』

あらすじ・概要 働きながら息子を育てている漫画家である著者。小学生の息子と送る日々は、刺激的で面白い。息子と旅行に行ったときのこと、自由研究をしたときのこと、小学校受験に挑戦したときのことなど、息子との生活をコミカルに描いたコミックエッセイ…

ロシア人青年が星を作る仕事をして宇宙の多様性に揉まれる―メノタ『果ての星通信』

あらすじ・概要 海外に行き恋人にプロポーズするつもりだったロシア人のマルコは、突然全く知らない場所に連れてこられた。マルコは今日から「局員」として、10年間故郷に帰らないまま星を作る仕事をしなければならないという。恋人に再会したいマルコは、ど…

トレパク騒動に傷ついたヒロインが優しい狐の青年に癒される―鳴澤うた『狐の婿入り~再会したあやかしの彼は大切なことを思い出させてくれました』

あらすじ・概要 いわれのないトレパク疑惑に巻き込まれ、誹謗中傷に疲弊してしまったイラストレーターの咲良。そんな中、祖母のけがで祖母の所有する山の見回りを頼まれる。そこで出会ったのはひとりの青年だった。どうやら彼の本性は狐で、咲良は彼とかつて…

50代になって外で働きたい!と思った主婦イラストレーターの奮闘―高橋陽子『50代からのお仕事探しアタフタ日記』

あらすじ・概要 主婦、イラストレーターとして活動してきた著者は、52歳になって子育てにもひと段落し、外で働きたいと思うようになる。しかし長く職に就いていなかった著者は職歴に書くことがなく、52歳という年齢の壁もあって面接に苦戦する。年をとっても…

調子のいい憶病な陽キャが怪異事件を解決する部署に配属させられる―成沢唱『狐格子~ためたね流御師 真坂野ゆり~』

あらすじ・概要 自分の失敗で異動させられることになった公務員、緒方太一は、「くらし文化特殊支援室」という謎の部署にやってきた。そこは警察では扱えない、怪異事件を解決する部署だった。主任分析官の真坂野ゆりとともに、太一は狐の面をかぶった謎の人…

無垢で倫理のないハカセと彼女に激重感情を持つ「君」のドタバタコメディ―時田『ハカセの机上な愛蔵』

あらすじ・概要 純真無垢だが一般常識がないハカセと、彼女の唯一の友人でありハカセの奇行にいつも巻き込まれている「君」。ハカセの作る発明品のせいで、ふたりは毎回トラブルに巻き込まれてしまう。近所の小学生、くおりあも加わって、ドタバタコメディは…

能の話より認知症の母の国際的介護問題のほうが面白い―梅若マドレーヌ『レバノンから来た能楽師の妻』

あらすじ・概要 レバノン内戦ゆえに故郷を離れ、学生をしていた著者はあるとき能楽師の息子と出会う。彼と結婚することになった著者は、能楽における古いしきたりや価値観に戸惑いつつも夫を支える。夫は著者とともに、新しい能楽のスタイルを表現するため活…

限界集落で共同生活を送るニートたちはなぜそこに集ったのか―石井あらた『「山奥ニート」やってます』

あらすじ・概要 とある限界集落。そこで共同生活を送るニートたちがいる。家事をし、最低限の労働をする以外は、アニメを見たりゲームをして暮らしている。ニートたちのリーダー格である著者が、その生活の日々と、「山奥ニート」が発生した由来、社会への思…

1巻で何も解決していないけれど世界観とキャラはよかった―深山くのえ『王と后』

あらすじ・概要 七つの貴族家が支配する国。王に輿入れした天羽の娘淡雪は、天羽と他の貴族家との仲たがいによって后であるうちは幽閉される定めだった。淡雪はその運命を受け入れていたが、王である鳴矢が自分に一目ぼれをしたことを知って凪いでいた心が動…

身内を立て続けに亡くした著者が自分の父親の人生を振り返る―時田『身内の死比較漫画』

あらすじ・概要 著者の元に届いた父の訃報。末期がんに侵されていた父は、DV気質ゆえに著者の母と離婚し、今は孤独な人生を送っていた。良い思い出のない父親の葬儀に参加し、何だかんだ彼を弔った著者だったが、しばらくして今度は祖父が危篤状態に。短期間…

恋愛や家族に夢を持てない女性が母親になる―ヤマダカナン『母になるのがおそろしい』

あらすじ・概要 結婚し、子どもを考える年頃になってきた著者。夫は子どもを持ちたいというものの、著者にはトラウマがあった。それは恋愛依存の母親に育てられたこと。ろくでもない男をとっかえひっかえする母親の影響で、著者は恋愛に夢を見られなくなって…

「税金を払いたくない」という願望を巡る攻防と国際政治―志賀櫻『タックス・ヘイブン―逃げていく税金』

あらすじ・概要 個人や企業が金銭を儲けると、その一部を税金として納めなければならない。しかしその納税を回避し、社会に富を還元しない人たちがいる。その裏に存在するのはタックス・ヘイブンと呼ばれる租税回避が可能な地域。著者は税務署で働いた経験か…

最高裁の判決とそれを出した裁判官たちの裏事情―川名壮志『密着 最高裁のしごと―野暮で真摯な事件簿』

あらすじ・概要 三審制の最後の砦最高裁判所。そこではどのような判決が出ているのか、また、どのような裁判官が判決を出しているのか。最高裁のシステムやつくりを解説しつつ、「法の番人」の姿を暴き出す。

価値観の違う人間が家事を協力して行うには話し合いが必要―倉田けい『倉田家は今日もわが家ルール見直し会議中!』

あらすじ・概要 フリーランスと勤め人の共働きである著者夫婦。彼らは「家事の分担」のために頻繁に会話をして作戦を立て、実行、フィードバックをしている。話し合いながら家事を分担する方法と、お互いストレスを溜めずに生活する工夫を描いたコミックエッ…

『第四次産業革命と教育の未来 ポストコロナ時代のICT教育』を読んで労働がしたくなくなった件

最近KindleUnlimitedに岩波書店の本が追加されているので、立て続けに読んでいます。どれも面白いのだけど、この本を読んで「そうか……教育の未来のためにがんばらなければ……」と思う前に「うわ~労働したくない!!!」という気持ちになってしまいました。 …

海を漂うプラスチックが引き起こす問題と、これからできる対策―枝廣淳子『プラスチック汚染とは何か』

あらすじ・概要 細かく砕けたマイクロプラスチックが海を漂い、動物の体内に入って悪影響を与える……。しかし、海を漂うプラスチックの脅威はそれだけではなかった。プラスチックの成り立ちから、プラスチックが引き起こす諸問題、それを受けた各国の対策など…

「かわいそうな」加害者家族だけが助ける価値があるのではない―阿部恭子『加害者家族を支援する 支援の網の目からこぼれる人々』

あらすじ・概要 ある日突然家族が犯罪者になってしまったら――。加害者家族の支援活動をしてきた著者が、家族の犯罪に困惑し、傷つき、葛藤する彼らの姿を語る。排除され孤立する加害者家族のために社会は何ができるのか、そして、新たな犯罪を防ぐために支援…

東京に住むインテリ虫好き少年がアナウンサーになるまで―桝太一『理系アナ桝太一の生物部な日々』

あらすじ・概要 子どものころから虫好きだった著者、桝太一は、名門麻布中学に入学し、そこで生物部に入る。そこでは走り込みをして体を鍛えながら、生き物の採集をしていた。卒業後は東大に入り、海洋生物に興味を持ちアナゴや貝の研究をする。そんな著者は…

出オチかと思ったら真面目に後宮陰謀やってるしヒロインは強すぎる―田井ノエル『大阪マダム、後宮妃になる!』

あらすじ・概要 大阪で生まれ育ったアラサーの女が、ある日中華風の異世界に転生してしまった。さらに大金持ちの親によって後宮に送り込まれることに。商才とおせっかいの力で、後宮で一番力を持つ妃になるものの、ビジネス上の付き合いである皇帝には何か秘…

自分を受容することから成長は始まる―細川貂々・水島広子『それでいい。自分を認めてラクになる対人関係入門』

あらすじ・概要 イラストレーターとして、漫画家として、実績を重ねながら、暗い思考に支配され、ネガティブ思考クイーンとして生きて来た著者。ある日、精神科医、水島広子から会ってみたいと言われる。そこで話したのは、対人関係療法という生きづらさを解…

人間には、絶望の中にもささやかな救いを見出すことができる強さがある―野田敦子『夫が倒れた! 献身プレイが始まった』

あらすじ・概要 コピーライターの著者の夫が倒れ、意識を取り戻す見込みがほとんどない植物状態になってしまった。悲しみに暮れる暇もなく、著者の生活はめまぐるしい勢いで変わっていく。介護をどこまでするかという問題、夫の家族や友人との付き合い、自分…

コミックエッセイというより実話をもとにしたギャグ漫画感ある―弾正よしかげ『心臓が止まった私と余命3ヶ月の祖父』

あらすじ・概要 突然不整脈を起こし、病院に行ったら即入院することになった著者。闘病の日々をコミカルに描く。また著者には、「生きたいように生きる」という価値観に影響を受けたパワフルな祖父がいた。心臓の手術をした闘病記と、実家の祖父との交流を描…

コミュ障冒険者とはっきりものを言うガイドの会話がかわいい―村沢侑『フォルテックの獣使い お仕事中、迷子の俺サマ拾いました!』

あらすじ・概要 学校に通いながらガイドの仕事をしているアイナ。ある日、アイナは行き倒れている青年を拾う。リエトという彼は極度の方向音痴で、強い冒険者なのにどこか世間とずれた性格をしていた。彼のことが気になったアイナは、つい何かと彼を助けてし…

お菓子作りが得意な少女と腹黒ショタが心を通わせていく過程がかわいい―おきょう『妖精専属菓子職人』

あらすじ・概要 曾祖父の死後、ソフィアは妖精を見る力を得た。しかもソフィアの作るお菓子には、妖精を魅了する力があった。その力に目を付けた伯爵家の令息、ルーカスは、屋敷にソフィアを呼び出し、彼女にお菓子を作らせようとする。その手段としてソフィ…

悩みを抱える人々が甘味処を訪れ少し元気になる―中山有香里『泣きたい夜の甘味処』

あらすじ・概要 傷つき悩む人々の前に現れる、熊と鮭が営む甘味処。その店で甘いものを食べると、少し心が楽になる。マフィン、梅酒ゼリー、パウンドケーキなど、さまざまなお菓子と人生の苦楽が込められた連作短編。

「頑張れない」「我慢ができない」子どもたちをどう助けるか―宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』

あらすじ・概要 少年院の子どもたちに児童精神科医として携わった著者は、そこで反省できない、努力できない子どもたちに出会う。どうやら彼らはそもそも認知能力や知的能力が低く、自分をコントロールすることが苦手らしい。少年たちを社会に戻すために何が…

呪われた男が老けない女に出会って夫婦になる―D・キッサン『三千世の心中』

あらすじ・概要 富豪の家に生まれた山室真一は、自分が「厄」を持っており、自分の子を産んだ女性は死に至ることを知る。家を出てその呪いから救ってくれるという三千世という女性と出会うが、彼女は老けず、ものを食べなくても死なない体の持ち主だった。行…