ブックワームのひとりごと

読書中心に好きなものの話をするブログです。内容の転載はお断りします。

平穏を捨てて戦場に戻る少年少女―安里アサト『86―エイティシックス―Ep.2―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<上>』

今日の更新は、安里アサト『86―エイティシックス―Ep.2―ラン・スルー・ザ・バトルフロント<上>』です。 正式名称を入力するのが面倒くさいシリーズだ。 あらすじ・書籍概要 死の行軍の果てにギアーデ連邦にたどり着いたエイティシックスたち。連邦の大統領に…

もしも愛した人が被差別部落の人だったら―齋藤直子『結婚差別の社会学』

今日の更新は齋藤直子『結婚差別の社会学』です。 あまり読まないジャンルの本だけれど、面白いと聞いて読んでみたくなりました。 あらすじ・書籍概要 「被差別部落出身だから」ということで結婚に反対される人々がいる。著者は実際に結婚差別を受けた部落出…

世界観が魅力的! 海外ファンタジーおすすめ8選

素材:Canva(https://www.canva.com/) 今日の更新は、海外ファンタジーのおすすめ記事です。 海外ファンタジーは日本のものとはまた違った世界観で面白いんですよね。今回は、国を問わず楽しかったファンタジーをまとめてみました。 『バーティミアス』ジ…

国を守る同盟を求めて山岳国家へ―上橋菜穂子『天と地の守り人<第二部>カンバル王国編』

あらすじ ロタとカンバルに同盟を結ばせるため、チャグムとバルサはカンバル王国に入る。チャグムはカンバル王との面会を望むが、密偵抜きで彼と会うことは難しい。バルサはある計画を考えるのだが……。

絶望する少年少女が一部屋に集う―十文字青『絶望同盟』

今日の更新は、十文字青『絶望同盟』です。 広告会社にBANされないか若干心配になる表紙だな……。 あらすじ ロリコンである当麻ネンジは、それゆえに将来を悲観していた。そんな折、高校生なのに女子小学生のような容姿をした子を見つけ……。絶望しながら部屋…

本好きにおすすめのTwitterアカウント6選

素材:Canva(https://www.canva.com/) 今日の更新は、本好きにおすすめのTwitterアカウントです。 一日一回このアカウントの入ったリストを見るのが趣味です。フォローだといいねが流れてきてうっとおしいので……。 ちなみに個人アカウントにも面白いのがあ…

光に焦がれる少女と縛められた半神が出会う―荻原規子『空色勾玉』

今日の更新は、荻原規子『空色勾玉』です。 あらすじ・書籍概要 羽柴の村の少女狭也は、輝の大御神の子である半神、月代王(つきしろのおおきみ)に見初められ、采女として都に上がる。だが彼女は、闇の眷属だった。狭也は神殿に戒められた少年、稚羽矢と出…

独裁政権指導者の父の影に惑い悩む子どもたち―タニア・クラスニアンスキ『ナチの子どもたち 第三帝国指導者の父のもとに生まれて』

今日の更新は、タニア・クラスニアンスキ『ナチの子どもたち 第三帝国指導者の父のもとに生まれて』です。 あらすじ・書籍概要 ナチス政権が崩壊したあと、その指導者の家族はどうなったのか。子どもたちを追跡し、彼らの行動から「親の罪を背負うとはどうい…

養育里親、結婚と家族、言鯨。2019年上半期に読んだおすすめ本

今週のお題「2019年上半期」 素材:ぱくたそ(https://www.pakutaso.com/) 今日の更新は、2019年上半期に読んだ面白かった本です。 このところ昔好きだった本を読み返すことに凝っていたので、新しく好きになった本が多くありませんでした。 結果的にこのま…

バルサの旅は諜報戦の様相を呈す―上橋菜穂子『天と地の守り人<第一部>ロタ王国編』

今日の更新は、上橋菜穂子『天と地の守り人<第一部>』です。 あらすじ・書籍概要 海に飛び込み行方が分からなくなったチャグムを探し、バルサは旅立つ。チャグムが持っていた宝石を手掛かりに旅をするうちに、彼が海賊につかまったことを知る。はたしてバル…

過去作の続編以上のものではなかった―荻原規子『あまねく神竜住まう国』

今日の更新は、荻原規子『あまねく神龍住まう国』です。 あらすじ 流罪にされた少年頼朝は、なかば死ぬことを期待されて、危険な川の中州に住むことになる。そこにやってきたのは乳母を名乗る見知らぬ女性と、かつて出会った草十郎という青年だった。

マニュアルではない「分担のしかた」を書く家事本―五藤隆介『フルオートでしか洗濯できない人の男の家事』

今日の更新は、五藤隆介『フルオートでしか洗濯できない人の男の家事』です。 あらすじ・書籍概要 家事の分担にチャレンジした著者は、すべての家事の過程を書き出し、妻に質問するなどして、家事を見えるようにしていく。そこには、無数の見えない家事が溢…

「無人機」に乗り込む少年たちと軍人少女の邂逅―『86―エイティシックス―』安里アサト

今日の更新は、安里アサト『86―エイティシックス―』です。 あらすじ・書籍概要 サンマグノリア共和国では、無人機が隣国である「帝国」と戦っていた。しかし、その無人機には「人」が乗っていた。共和国では人間とは認められない異人種、「エイティシックス…

物語るために生まれてきた男の文章作法―スティーヴン・キング『書くことについて』

今日の更新は、スティーヴン・キング『書くことについて』です。 あらすじ・書籍概要 ホラーの巨匠スティーヴン・キング。彼が「書くことについて」語る。生い立ちと小説家としてデビューするまで、ドラッグと酒に溺れた過去。そして創作技法やエージェント…

十二歳の少女が王になるために妖魔の世界を行く―小野不由美『図南の翼』

今日の更新は、小野不由美『図南の翼』です。 あらすじ・書籍概要 豪商の娘で、12歳の珠晶(しゅしょう)は、恭の王になるために蓬山に旅立つ。黄海に入る前に出会ったのは妖獣を捕らえる朱氏の頑丘(がんきゅう)。彼に護衛を依頼し、昇山を始める珠晶だ…

悲壮感が一切ない時間SF―久住四季『七花、時跳び!―Time‐Travel at the After School』

今日の更新は、久住四季『七花、時跳び!―Time‐Travel at the After School』です。 あらすじ ある日突然、タイムトラベルができるようになった七花。その先輩の「僕」は、七花とタイムトラベルを繰り返す。それはいつも、とほほな展開になって……? 学校を舞…

中央アジアの国の、政治と戦争とシスターフッド―宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』

今日の更新は、宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』です。 あらすじ・書籍概要 アラルスタンの戦争で両親を失った日系少女、ナツキ。彼女は後宮(事実上の学校施設)に入り、そこで学んでいた。しかし現大統領が暗殺され、議員たちは逃げ出した。後宮の少女…

闇の勢力と戦うために子どもたちが光車を探す―天沢退二郎『光車よ、まわれ!』

今日の更新は、天沢退二郎『光車よ、まわれ!』です。 TVアニメ「電脳コイル」のインスピレーション元のひとつらしいので読んでみました。 同じく天沢退二郎さんの『光車よ、まわれ!』上のオレンジ党シリーズと並んで代表作とされる、子供達があやかしと戦う…

十三歳の皇后、宮廷の謎を解く―石田リンネ『十三歳の誕生日、皇后になりました』

今日の更新は、石田リンネ『十三歳の誕生日、皇后になりました』です。 あらすじ 皇帝に後宮入りを願い出ようとしたところ、皇位簒奪が起こり、流れで新皇帝暁月の皇后になってしまった莉杏(りあん)。十三歳の彼女は皇后の務めを果たそうと、宮廷の中の謎…

都市伝説を生み出す裏世界を探検せよ―宮澤伊織『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』

今日の更新は、『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』です。 確か去年のハヤカワ電子セールで買ったものです。 あらすじ 大学生の空魚(そらを)は、条件を満たすと入れる「裏世界」で鳥子と出会う。お金稼ぎになるとも言われ、裏世界に消えた友人…

江戸時代の女性画家はどう生きたか―パトリシア・フィスター『近世の女性画家たち―美術とジェンダー』

あらすじ・書籍概要 江戸に生きた女性画家たちは、女性ゆえに社会通念との軋轢に悩み、よりよい創作環境を模索していた。江戸時代から明治時代にかけて、絵を志した女性たちの人生を伝える本。

須賀しのぶ『アンゲルゼ』感想のまとめと総評

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ』感想のまとめです。 あらすじ 内気で引っ込み思案な陽菜の趣味は、歌を歌うこと。歌を歌うと不思議な女性が現れ、彼女をマリアと名付け交流していた。しかしマリアは、陽菜の運命を変える存在だった。

「祟る少年」に出会った教育実習生の郷愁―小野不由美『魔性の子』

今日の更新は、小野不由美『魔性の子』です。 あらすじ・書籍概要 教育実習生として母校の高校に帰ってきた広瀬は、高里という生徒に出会う。彼の周りには、事故が頻発していた。学校では、「高里は祟る」といううわさが飛び交う。広瀬は高里に興味を持ち、…

人食いの女王候補が下した決断―須賀しのぶ『アンゲルゼ 永遠の君に誓う』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ 永遠の君に誓う』です。 あらすじ・書籍概要。 「女王蜂」としての能力を開花させていく陽菜。そんな折、有紗が寿命を迎えつつあることがわかる。彼女に執着されていた敷島は……。有紗の死を目の前にした陽菜はある行動…

世界を知りたいと願う少年の恋慕―須賀しのぶ『アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋』

今日の更新は、須賀しのぶ『アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋』です。 あらすじ・書籍概要 次々に能力を覚醒させていく陽菜。彼女自身の体にも、ある変化が訪れていた。陽菜の行動を不審に思う覚野は、研究会を立ち上げてアンゲルゼのことを調べ始める。…

孤独な少年が心の中に他者を受け入れる―キャサリン・パターソン『テラビシアにかける橋』

今日の更新は、キャサリン・パターソン『テラビシアにかける橋』再読感想です。 あらすじ・書籍概要 絵を描くのが好きなジェシーは、隣に引っ越してきた、ちょっと変わったところのある少女レスリーと仲良くなる。ふたりは川向こうの土地に、「テラビシア」…

政治サークルの壊れていく理想―小野不由美『華胥の幽夢』

今日の更新は、小野不由美『華胥の夢』です。 あらすじ・書籍概要 才の麒麟、采麟が体調不良を起こす。どうやら失道らしい……だが、采王のどこが間違っているというのだろうか。表題作『華胥』ほか、過去や日常をまとめた十二国記の番外短編集。

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』感想記事のまとめと総評

今日の更新は、『ビブリア古書堂の事件手帖』感想まとめ記事です。 といっても3巻以前はブログを作る以前に読んだので、4巻からです。 あらすじ 本が読めない体質の五浦は、栞子の経営する古書店ビブリア古書堂で働くようになる。本の知識にあふれ、推理力…

日本から帰った麒麟が王を選ぶ―小野不由美『風の海 迷宮の岸』

今日の更新は、小野不由美『風の海 迷宮の岸』の再読感想です。 あらすじ・書籍概要 黄海の蓬山にて、次代の麒麟を生み出す泰果が生った。しかしそれは蝕によって流され行方知れずになる。ようやく見つかった泰麒は、現代日本で育ち麒麟の力をほぼ眠らせたま…

無罪になった精神障害者はどこへ行くのか―岩波明『精神障害者をどう裁くか』

今日の更新は、岩波明『精神障害者をどう裁くか』です。 あらすじ・書籍概要 刑法39条により定められている「心神喪失者の行為は、罰しない」という一文。それによって精神障害者は罪に問われないことがある。だが、罪を問われなくなってからはどうなるのか…